2012クラウン準決勝レポート |
11月10日、3回行われた予選を勝ち抜いた選手と、各友好団体のトッププロ、前年度ファイナリスト、歴代優勝者、そしてS・A級ライセンスプロなどのシード選手合計72名によって「銀座柳本店」で第6期RMUクラウン本戦が行われ、この熱気を帯びた戦いを勝ち抜いた15名に、前年度の優勝者である多井隆晴(S級)を加えた16名により、半荘3回のトーナメント形式の準々決勝、準決勝が「柳勝どき店」で行われました。
このレポートは、本戦を下から2番目の14位で通過したB級ライセンスの宮田が、自分の卓を中心にしてお送りいたします。 準々決勝、相手は、アスリートの野村、去年の決勝メンバーの谷崎(最高位戦)、平木(RMU長崎)。 1回戦の東1局 開局なので大きく狙うべくここで自風のの対子落としに入ると、順調に手が伸びてカンチャンが埋まって ドラ三色含みのイーシャンテンとなって、受けの苦しいドラ受けのカンチャンをから払った瞬間にドラを引いてくる。 そうなったら確定タンピンにしようとソウズの下を外し、結局フリテンの待ちでリーチをかけると、同巡野村がツモ切りで追いかけてくる。 まずいと思う間もなく、一発目にドラを引かされてヒヤッとしたが、通過。その直後、野村の一発目は、フリテンなのでもちろん当たれないが、その後押しているようには見えない2人から出てこず、野村も切らないので、山に残っているのではと思っていると、ハイテイにがいて3,000-6,000 回ってきた親番で、配牌トイツのWを暗刻にしてのリャンメンリーチをあっさりツモって4,000オール。 次局も役なしドラなしの待ちでリーチに行くが、今度はドラ暗刻の谷崎にとがめられ、追いかけリーチに雀頭使いの牌で満貫放銃。 この後、谷崎のダマ5,200に放銃するなどして逆転されると、他の2人にもツモられ、かろうじて原点を超える2着で終了。 (1回戦)谷崎:+29.6、宮田:+6.4、野村:▲18.0、平木:▲18.0 休憩中、5万点以上あったのにとは思わず、満貫と5200放銃してプラスで終えたのだから、と前向きに切り替えて2半荘目に臨む。 しかし、2半荘目は全くと言っていいほど手が入らない。しかし、アガるのが野村と平木で、放銃する谷崎がダンラスという悪くない展開になっていたので、我慢して余計な失点をしないことだけを心掛ける。 (2回戦)平木:+35.4、野村:+16.1、宮田:▲12.5、谷崎:▲39.0 1回戦とほぼ真裏の並びとなり、平木は下3人のうち2人にまくられなければ通過、他3人は平木をまくるか着順勝負となった3回戦。 東1局に息をひそめて ロン ドラ満貫を野村からアガることに成功。 こうなると焦点は2着争いだが、 ツモ ドラチンイツまで見える形だったので本来なら早めに切りたかったドラを、役牌仕掛けの谷崎をケアして切らずに残し、平木のリーチを受けつつも、雀頭ができてドラにくっつけての大きなマンガンツモ。 その後、ラス前からオーラスまでヒヤッとする場面もあったが、結果的に2番目の席を譲ることなく、トータルマイナスながら通過。 (3回戦)平木:+23.6、宮田:+4.2、野村:▲8.4、谷崎:▲19.4 私の卓が早く終わったので他の卓の様子を見に行くと、多井が、チートイツでリーチをしているにも関わらず出たアガリ牌を見逃している。 他の卓では、協会の現タイトルホルダーである、仲林、大崎がそろって勝ち上がり、もう1つの卓では岸部(RMU長崎)と川上(最高位戦)が進出。 これで準決勝進出者が決まり、今回5人が準々決勝に進出したRMU長崎の選手のうち3人が準決勝に進出の躍進を見せる。 準決勝の組み合わせは、現雀竜位で先日のオータムチャレンジカップも勝ったばかりの仲林、多井の追撃を振り切って勝ち上がった安達、前日の最終戦で同卓してトップを取られた岸部。 1回戦は、仲林から岸部に点棒が流れ、それを安達が追う展開。 しかし、岸部はさらに安達が切ったドラをポンしての3フーロ。 2回戦は、仲林が1回戦のうっぷんを晴らすようなアガリの連続でダントツになり、安達が合間を縫って浮きに回っての2番手。 (2回戦)仲林:+36.1、安達:+11.9、宮田:▲18.3、岸部:▲29.7 そして3回戦がスタート。 ドラなし ここから、ポン、ツモ、ポン、チーでの単騎が安達からすぐに出て満貫の好スタート。 回ってきた親番は、3人テンパイで流局の後、2つ仕掛けたところを仲林のリーチにとがめられそうになったが、必死に安全牌を開拓しているうちに組めたテンパイがひょっこり仲林からアガれて1,500でかわし切る。 イーシャンテンながらドラが浮いている形で親の岸部からリーチがかかる。 次に生牌のを引いてを切ると、仲林からが出たのでポンしてを勝負、すると次の巡目でをツモって大きな満貫ツモとなり、1人抜け出すことに成功。 南入し、仲林が岸部からメンホンをアガり、3番手以下がさらに大きく離れた状態で回ってきた親番。 ここは最低でも5,800、テンパイもメンゼンか鳴いても1つまででなければ取らず、流局したら伏せて局を進めるつもり。 しかし配牌から役牌暗刻でドラがすぐに重なったので普通に手を進め、オタ風のを一鳴きで1枚切れのとドラのシャンポン待ちテンパイ。 おそらく他の人は攻め返しにくいし、仮に攻め返されても役牌の暗刻落としでオリればいいだけの二段構えの仕掛け。 その後、岸部と仲林のツモアガリで局は進んで南3局1本場。 配牌はたいしたことなかったが誰も動きがないので、自力で局を進めるべく安全牌を抱えつつ普通に手を進めていくと、鳴ける牌が1つも出ないまま11巡目にタンヤオドラ3の待ちをテンパイし、3枚切れの完全安全牌のを切る。 その後、親に通っていない中張牌を2枚ツモ切ると、仲林からが出て満貫に。 これで、オーラスは親の連荘と安達への役満放銃以外は何をやってもよくなったので、親の連荘だけは避けようとを鳴いた仲林へのアシストを試みるもうまくいかず、直後の安達のリーチに対し親の現物をツモ切ったら満貫となり、終了。 (3回戦)宮田:+37.3、安達:▲0.6、仲林:▲11.4、岸部:▲25.3 ___ 上記の結果、私の卓からは、私と安達が決勝に進出となりました。 もう1卓からは、2回戦終了時に下位2名に対しかなりの差をつけていた現女流雀王の大崎(協会)、川上(最高位戦)がそのまま勝ち上がりとなりました。 今までクラウンはだいたいベスト16~本戦止まりで、決勝まで行ったのは初めてです。 決勝は4度目とはいえ今から緊張していますが、今の自分に打てる麻雀を精一杯打って、それに良い結果がついてきてくれれば、と思います。 決勝は11/17(土)、神楽坂「ばかんす」で行われます。観戦は自由ですので、皆様のお越しをお待ちしております。 (文中敬称略 文責・宮田信弥) |