2010クラウン決勝レポート |
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今回の決勝を前に、「RMUクラウン」の話題について、
「まあ、普通に考えれば平山さんだよね」 元々、実力・実績兼ね備えた打ち手であるのだが、
「野村さんの勝ち方は強かったよね」 筆者が最初にゆっくり話をしたのは、
「白石君も最近調子いいからね」 昇級が絶望的な所から親のツモり四暗刻とラス親の6,000オールで昇級を決めた、 今大会でも予選を1位通過すると、そのままの勢いで決勝まで駆け上がった。
「鈴木さんのことはよく分からないのだけど…」 筆者に面識が無いので人柄は分からないし、 定刻となり、立会人・多井の合図で対局開始。 ■1回戦 起家から平山、鈴木、野村、白石 最初のテンパイは6巡目の白石。
その後はアガリが発生しても2,000点以下という小場で進んでいくが、
「ツモ、2,000-4,000」
トップまでは届かなかったが、2着浮上の価値あるアガリ。 (1回戦)野村+23.0、平山+12.3、白石△7.3、鈴木△28.0 ■2回戦 起家から平山、鈴木、白石、野村 東1局、北家の野村は3巡目イーシャンテンだったがそこから動かず、
とはいえ、最高目の四暗刻に必要な ところが、これに平山がチー。
鈴木がツモ切った その次局、同じく平山が、
ドラ引きを見て残した 続く2本場、 その後、小刻みに白石が取り返すのだが、 東4局、親の野村の4巡目。
ここでソウズのペンチャンを嫌っていれば、
いうアガリがあったが、
こんなノベタンリーチに。 これで完全に平山と野村の一騎打ちかと思ったのだが、
三色目もあって目いっぱいに構えていた所へのリーチ。
南2局は、白石のドラ2枚使いリーチに対し、
アタリ牌を引かされる。 この時点でドラは1枚も見えてなく、 さらに南3局、野村は、
ここから チー と2フーロしてマンズが1枚も切られていない平山と、
まさに「テンパイしてしまった」という感じなのだが…。
勝負して白石に12,000放銃となってしまう。 (2回戦)平山+38.5、白石+17.5、野村△21.3、鈴木△35.0 (小計) 平山+50.8、白石+10.5、野村+1.7、鈴木△63.0 ■3回戦 起家から平山、野村、白石、鈴木 ここまで全くと言っていいほど出番のなかった鈴木が、 しかしラス前、平山が、
このイーシャンテンからドラを切ると、 そしてオーラス、点棒状況はこの通り。 (親)鈴木41,400、平山29,600、野村26,700、白石22,300 自身の着順を上げるか、 (白石の河) 見るからに変則的で不気味な河である。 (平山の河) この2軒リーチに挟まれた西家野村。
ここから少考に入る…。
あくまで逆転トップを狙って作った白石の倍満に一発で放銃してしまう。
で、ツモって一発か裏条件でトップという形だった。 平山+60弱、野村△5~△10、白石△10~△15、鈴木△35~△40 となり、ワンサイドで決着が付いていた可能性まである。 (3回戦)鈴木+26.4、白石+14.3、平山△6.4、野村△34.3 (小計) 平山+44.4、白石+24.8、野村△32.6、鈴木△36.6 ■4回戦 起家から平山、白石、野村、鈴木 東1局、平山がピンフのみで即リーをかけるが、
平山の雀頭である 次局、平山が鈴木のリーチを受けて現物となった
高目の2,000オールをツモられる。 その後も平山はテンパイすらせず、東場を終わった時点で20,300持ちのラス目。 南場に入り、親番の平山がリーチ。 1本場、平山の8巡目。
ドラを切ってイーシャンテンに構えると、
前巡に引いた 1人テンパイで、「続いてしまった」感のある平山の親番。 2本場、平山の10巡目。
ドラ切りリーチもアガリ牌は山にいず、流局。 そして3本場、鈴木の3巡目。
2巡目までに
このテンパイでリーチをかけた。
何気なくツモ切ったように見えた鈴木の現物の 「ロン!12,000は12,900」
一段高い発声とともに、平山の手が倒される。 多井は対局後、 「あの時の平山さんには早い巡目から気配が出ていた」 と述べていたけど、それが分からないにしろ(筆者も気配までは分からなかった)、 これでトップ目に立った平山を、この後野村がなんとか差し返すのだが、 (4回戦)野村+23.3、平山+10.4、鈴木△8.7、白石△25.0 (小計) 平山+54.8、白石△0.2、野村△9.3、鈴木△45.3 ■5回戦 起家から鈴木、野村、白石、平山 トータル2着目の白石ですらトップラスで25,000点差が必要。 その後も最終戦ということもあってか局数はかかったが、 そしてオーラス、この1局でツモって逆転できるのは白石の役満だけで、 (5回戦)鈴木+23.0、白石+8.6、平山△2.1、野村△30.5、供託1 (結果) 平山+52.7、白石+8.4、鈴木△22.3、野村△39.8、供託1 ■対局後のコメント 4位:野村祐三 温い手順があった。もう一度修行して出直します。 3位:鈴木悟 運営等の皆さん、お疲れさまでした。 2位:白石温郎 優勝:平山友厚 いつもと同じ、謙虚なコメントである。 「自分ほど色々な所で決勝戦を見てきた人はいない」 という話を何度もうかがっている。 ただ、平山はそれを埋めるための方法の一つを示してくれているのではないか。 (文中敬称略 文責・宮田信弥) |
第4期RMUクラウン決勝レポート
