2016ネプチューンカップ優勝は、渋谷渚さん!
 

2016スプリントカップ第8戦ネプチューンカップのレポートを、B級ライセンス渡辺卓也がお送りします。

結果から書くと、優勝は渋谷渚さん。仕事の多忙と、入籍をしたことによって一時期はRMUの大会から足が遠のいたこともありましたが、見事このたび、カップ戦2度目の優勝を果たしました。

優勝 渋谷渚 +83.2
2位 武田涼 +71.3
3位 田切翔太 +48.8
4位 小池駿輔 +10.3

渋谷さんはRMUの歴史がまだ浅い時期から各種大会に参加され、腕を磨いている方。これまで何度も対戦し、彼の特長をよく知っているRMUのプロも多いはず。

彼は温厚な性格で、試合中もあまり感情を表に出すことは少ないタイプ。マナーもよく、勝っても負けても淡々としている。雀風はどちらかといえばストレートな手組を好み、押し引きにかなりのメリハリがある印象。

この決勝は、彼のその個性がよく出た内容に見えた。

トップを取った人が優勝の決勝。東1局はトータル2位で決勝に進出した武田さんが3900、4100オールと先行。本人初の決勝進出で、緊張の面持ちがあったが、軽快にアガり優勝に向かって一直線。

1回勝負の決勝、こうも先行されると、経験豊富な打ち手も少しは焦ってしまうことがあるが、渋谷は準決勝までと変わらず淡々と、自分の手牌と向き合う。

渋谷が攻勢に出たのは東2局。

ドラ

「特に出アガリが期待できる待ちでもないし、リーチでハネ満を引きにいきました」という後日談のこの手は、田切にすぐに追いかけられる。さらにここに割って入ろうとした小池の勝負手リーチの宣言牌が、田切のアガリとなる。

ドラ

田切は3900+リーチ棒を手にして、武田を追いかける一番手に。

その後は小池のペンリーチツモ1000、2000の1本場、小池から田切へ1300の放銃などがあり、ここまで我慢を強いられる渋谷。

渋谷がチャンスをモノにしたのは東場4局。

ドラ

親の小池がポンの仕掛け。ピンズの下目の景色に自信を持ったか、カンチャンリーチをかける。

これが小池からロンとなり。5200をアガる。

南入して点数状況は、武田43600 田切27500 渋谷29500 小池194

親の小池、ポンから加カン、をポンしてドラはないがトイトイの勝負手テンパイ。これにひるまず仕掛けた田切は、

ポンドラ

この勝負手!

田切、このめくりあいを制して2000、4000のアガリ。武田に肉薄する。

この高打点の勝負を冷静に見守っていた渋谷、南2局に勝負の場が訪れる。

ドラ

ドラはないがメンホンのテンパイ。そして6巡目のリーチ!

これに追いついたのが小池。

ドラ

ドラドラ内蔵のこちらも勝負手!
しかし小池のアガリ牌はすでに山にはなく、2軒リーチの対応に苦しんでいた武田が、渋谷のアガリ牌であるを掴む。渋谷、武田から8000+リーチ棒の収入で、ついにトップ目へ。

南3局、渋谷は親を迎え、好配牌をモノにして4000オール。道中、小池に追いかけられたが、待望のアガリ牌はまるでなんでもない安手をアガるかのように、そっと手牌の右にたぐり寄せた。

ドラ

南3局は、当然まだまだ優勝を諦めない田切が7巡目リーチ。

ドラ

ドラをツモればハネ満、再度トップに立てる大事な手。これに対して追いかけたのが武田。

ドラ

決着は高めのをツモった武田のアガリ。オーラスを迎えて点数状況は、武田32900 田切29400 渋谷47400 小池10300

小池は最後の親がある。それぞれの優勝条件は、武田はハネ満ツモか渋谷からのマンガン出アガリ。田切は倍満ツモか渋谷からハネ満出アガリ。渋谷は自分がアガるか親のノーテン、もしくはスプリントファイナル進出ポイントのため優勝できないとしても田切か武田にアガリが生まれた場合。小池はとにかく親を続ける。

結果は1局で、渋谷が最速テンパイからのペンをツモ!

ドラ ツモ

進行上、中張牌を残し、クイタンを目指す道もあった。試合後には「とにかく早くテンパイしようと思ったけど、違うアガリ方もあったかも。オーラスはとにかく自信がなくて、1回は親が続いてもいいと思った。決勝は全体的に内容が悪く、準決勝の方が意思のある麻雀を打てたので、反省しています」とのコメント。

これでスプリントファイナル進出の選手も揃った。この優勝について渋谷は「結婚後の初優勝で、妻にいい報告ができます」と語った。

スプリントファイナルは2月11日に決勝が行なわれ、スリアロチャンネルにて生放送! ぜひご覧ください。

(文中敬称略 文責)

渡辺卓也

渡辺卓也