2014サターンカップ 優勝は五輪和敏さん!!
 

冬の足音が聞こえてきそうな11月下旬、サターンカップが行われた。

個人的には完全に「もう冬だな」と思い込んでいたが、今になってみるとまだ暖かかったのかもしれない。

この日も天候はイマイチだったが、そんな中ご参加くださった皆様本当にありがとうございました。

さて、このサターンカップはRMUのCルール(一発、ウラ、赤有り)にて行われるため、
乱打戦になることが予想され、実際に「点棒貸してください!」の声が度々飛び交っていた。

そんな激しい予選を通過し、決勝まで駒を進めたのは以下の4名。

金原正雄 +102.2
中島慶紀 +76.6
五輪和敏 +65.4
芝美穂子 +65.2

注目は少し抜けたポイントを持っている金原。

筆者は偶々その現場を目撃したのだが、予選でS級ライセンス阿部と対戦していた時の事。
配牌を取り終わり、子方の金原の河には牌はない。

「ツモ!8000-16000」待ちの部分はのノベタンだった。

間違いなく今日の天運は金原に味方している。

この決勝も有利に戦いを進めるだろう。そう勝手な予想を立てていた。

他の3名の麻雀は見ていないというのに。明らかに思い込みだが、それほどインパクトがあったのだ。

その金原の起家で決勝戦はスタートした。

東1局

最初にテンパイしたのは西家の五輪。淀みのない手順でリーチを打ち、2000-4000をツモあがる。

ドラ ツモ

東2局

前局マンガンを親被ってしまった金原だが、4巡目にすんなりとピンフのみをテンパイ。
失点を取り戻すべくリーチを打つと、手詰まった五輪がで放銃。

ロン

なんと雀頭のがウラドラとなり8000点の出アガリ。
このアガリは金原はもちろん、他の2名にも嬉しいものであっただろう。

東3局1本場

平場を1500点のアガリでレンチャンに繋げた五輪。
2巡目にを重ねここもモノにしたい親番。

しかし、ここまで他者のやり合いを静観していた芝に早いテンパイが入る。

ドラ

6巡目にこの単騎待ちでリーチを打つと、ダブがトイツでドラ入りの手がイーシャンテンとなった五輪が、1枚浮いていたを切る。一発放銃で12000点。
とてつもなく痛いが、これは仕方がないか。

持ち点が14200まで減ってしまった五輪。しかしここからがしぶとかった。
この先、再三目にすることになるのだが、変幻自在に仕掛けを繰り出しアガリに結びつけて行く。

東4局

ドラ2枚のイーシャンテンとなった金原がション牌のを切ると。3フーロの五輪に刺さる。

ポン ポン ポン

5200点を取り返す。

南2局

ここまでなかなか出て行ける局面がなかった中島だが、「この親番で行かずしていつ攻める!?」と言わんばかりに五輪のリーチに押しまくる。

13巡目に五輪からこのリーチ。

ドラ

その直後にテンパイを入れた中島。

ポン

この後ドラがのところにと全て無筋を行く。
そしてついに五輪がを掴んでしまい、5800点の放銃。
このアガリで中島はトップ目の芝まで5000点差に迫る。

次局も軽快に仕掛けて1000点オールを引き、「これは来たか?」と
思わせたが、2本場は芝の仕掛けに掴まり3900点は4500点を献上。
自らの手はまだまだ時間がかかりそうなだけに、慎重に行く選択もあるかとは思うが、ともかく当面の相手に打ってしまい、少しトップ目までは遠くなった。

南3局

アガリと放銃を繰り返し、ある意味ではこの決勝戦の主役の五輪が親番。

ここまでを見ると雀風はテンパイスピードを優先する打ち方で、アガリをひたすら求め、相手の攻めにもガンガン押し返すタイプ。この親番でそれを象徴する3局が見られる。

まず、7巡目にカンで出来合いイーペーコーをリーチする。これは流局するが、
次局1本場でも7巡目に以下のリーチ。

ドラ

先に鳴きを入れて、テンパイしていた芝がを引いて少考。

を抜くことはできるが、1巡しか凌げない可能性もあるし、そうしてしまうと回ることは難しくベタオリになってしまいそう。芝は勝負した。

このを見て同巡、点数を稼ぎたい金原はイッツーの見えるリャンシャンテンで、とりあえず回れそうな1打を選択した。筋の打

結果はリーチ一発赤2ウラ2の18000点の放銃。

芝としては勝負した結果が五輪を助ける形となってしまい、また約3000点差に迫られることとなったが、これは致し方ないところだ。

そして2本場。五輪はまたも軽快にホンイツ仕掛けから5800点をアガリ、ついに39200点のトップ目に立つ。

しかし、3本場は金原のリーチに追いついて勝負したテンパイ打牌が刺さり、8000点の放銃となった。

オーラスを迎えて、点数状況はこうなっている。

金原 4900
中島 27600
五輪 30300
芝 37200

Cルールでは赤があるためマンガン、ハネマンを作るのはそれほど難しいことではない。
金原はヤクマンを作りに行く必要があるが、中島、五輪は現実的に優勝の可能性がある。

南4局

五輪が持ち味の仕掛けを繰り出していく。

ドラ

1巡目にここからをポン。1300-2600のツモあがりか、マンガンを作る必要があるが、それにはホンイツか、ドラを重ねることが最低条件。次巡、手の内にを残したことから下目のサンショク、それもチャンタまで狙っていそうだ。

3巡目にをチー、5巡目にはをチーして手牌は

チー チー ポン

これが9巡目には

となり条件を満たすテンパイが入るのだから恐れ入る。

簡単にはアガらせたくない芝も12巡目にチーテンを入れるが、危険牌を引き撤退。
そしてすでにリーチを打っていた中島がをツモ切った。

優勝 五輪和敏 115.0
2位 芝美穂子 78.4
3位 金原正雄 59.1
4位 中島慶紀 56.9

 

優勝は五輪和敏さん。決勝という舞台でも全く自分の麻雀を曲げず、最後まで打ち抜いた。アガリも放銃も多く、素朴にただこの日の麻雀を楽しんでいたという印象であった。

対局後、感想を聞いてみた。すると照れ笑いを浮かべながら、

「予選も決勝もツイてました。本当にそれだけです。」

麻雀とは対照的に謙虚というか、少し縮こまりながら話してくれた。

これで五輪はポイントを13に伸ばし、スプリントファイナルの出場も確定。この日と同様に思い切りの良い麻雀を打って、また主役となってもらいたい。


文責:鈴木智憲