2017ウラヌスカップ優勝は、B級ライセンス中村浩三! |
2017年度スプリントカップ第7戦ウラヌスカップの模様を、RMU B級ライセンス中村浩三が今回は自戦記としてお届けします。 2017年はカップ戦の立会人を2回やらせていただいているので、カップ戦の決勝戦の模様お届けするのはこれで3回目となりました。 お暇があれば、過去の観戦記も読んでいただけると嬉しいです。 さて、2017/12/16土曜、師走も半ばを過ぎて、クリスマスの鈴の音が聴こえてきそうな肌寒い日だが、ウラヌスカップに参戦していただいた人数なんと96名。ウラヌスカップ単独なら最多の参加人数ではなかろうか。本当にありがとうございます。 私は銀座柳本店での対局となり、1回戦から1着、1着、まくられての2着、またまたまくられての2着で、4連勝を取り損ねた感はあったものの、4回戦終了後のポイントは+95.9と全体の3位。好位置だ。 ここから、上位16名により準決勝を1回戦行い、上位4名が決勝へ進む。 1.2着を取らないと恐らく決勝進出は無理であろう。 準決勝で趣のある局があったので、少し紹介させてください。 準決勝東1局西家ドラ 6巡目にこんな聴牌が入る。 ツモ ドラ道中とが暗刻になり、を引いての聴牌。 聴牌牌が横の牌であり、これはアガリのある聴牌ではない! と思いつつ、聴牌は取り黙聴。 黙聴の理由はドラもなく、またただならぬ縦の気配を感じていたからであった(そうでなくてもリーチをする手ではないのだが)。 そのままをツモって来ても良し。 やならツモリ三暗刻でリーチ。 は……。ツモ切りかなー。 そしてが難しい。横の手牌だがドラ1の3面待ちになるのでどれを切るにしろリーチするのだが、どっちに受けるか? 切りは全部ノベ単の切りはだが、がノベ単で、は両面。 こうなったら、とにかく単騎待ちにしたい。なぜなら暗刻が2つもあるから。 待ちは、シャンポンか単騎がベスト。 そンなことを考えていたら、次巡のツモが。思考がまとめきれていない時間帯だが実は決めていた。 ノータイムでつかんだ牌は、切りの待ち。ツモとその後のツモに意味を持たせたかったから。 1巡待てば3面待ちになっていてその増えた待ちをツモることがよくある。今回であれば。 また、もし今、落ち目になっているのなら、その増えたツモ牌をツモ切りロンと言われることも多々。 また体勢論的に予選が2211なら、ドラ待ちが絡む待ち。1122は下降しているので待ちで増えた待ちに焦点を当てることにした。 また、場況的にもとにハッキリとした場況の差がなかったのも理由の一つだ。 卓内1位の私に放銃すると、決勝進出の目が東1局で絶たれてしまう可能性があるから? なのか、全員オリ。 ピンズを何もツモらずこのまま流局かな? と思った最終手番で、その?をツモリ、裏ドラなしで、1300-2600となり、期待通りの結果となった。 こういう思考がハマる時は何事もうまくいき、この半荘微差ながらトップを死守。 別卓を待たずに決勝進出を決めた。 決勝に残った4名を紹介する。()内は決勝持ち越しポイント。以下、敬称略。 1位通過、A級ライセンス谷井茂文(+75.7) 優勝条件はというと、 谷井は、トップだと無条件で優勝。 中村、虎島、あさやんは、トップを取るのが最低条件で、谷井が3着以下または谷井が2着の場合、それぞれ少しの条件が残る。 場決めを終え、規定により谷井がラス親となるため、起家から、虎島、中村、あさやん、谷井の座巡。 東1局、ドラ 配牌が良い。さらに1巡目のツモがこれ以上ないとくれば、この半荘のクライマックスが来た事を感じた。 スロースターターの私にとって、誰よりも速くこれを迎えられたのは、今日ツイている証。 ドラ 第一ツモ2つのツモ切り後の4巡目にをツモれば、否応なしにさら期待が昂ぶる。 その後2つのツモ切りを挟みツモ。平和にはならなかったが当然のリーチ。 途親の虎島からドラのが手出しで切られたのは見ていたので、虎島に追っかけられるのも想定内。 そのリーチ棒をありがたくいただくがごとく、をツモり2000-4000で開局した。 気持ちの良いアガりで親を迎え、もらった配牌がこちら。 ドラ456の三色か? 最悪平和にはなりそう。頭が無いのがネックか? そんな、8巡目に谷井からリーチが入る。 谷井が2着の場合、トップを取る以外に条件があるため、谷井には放銃はしたくない。 だが平和で手を進めたため、リーチを受けて以下の手牌。 ツモ ドラここからの放銃は絶対に出来ないので、現物のを抜く。 しかし、次巡以降現物どころかスジさえもなくなる。 谷井の捨て牌が以下のため、 リーチ 捨て牌に安い萬子を拝み打ちしていくことが私にできる精一杯のことである。 そして通りそうな萬子も無くなり、次はが3枚見えている事からのワンチャンスを追うジリ貧生活が続く。どこでロンといわれてもおかしくない。 周りから見ると、親の中村は押していると見えたかもしれない。 そうこう放銃しないで切っていると、七対子の一向聴になっており、その一向聴のうち1枚がそこそこ良い牌になっていた。 安―い萬子の上の。残り2牌はドラのとリーチの筋になっていた。 なんとか放銃を回避していた15巡目、なんとドラのを引き入れ、七対子ドラ2を聴牌。こうなったなら待ちでリーチをする! 東2局ながらクライマックスの第2弾! ツモれば優勝を90%位手中に収められると感じた。 また先行リーチは谷井。 谷井の武器は場況や他人のスピードを鋭く読み、ツモれる待ちを作ってのリーチにある。 ここまでツモれないのは、もしかしたら東1局の私の2000-4000に、少し焦りを感じたリーチではないのか? と思ったのもあった。もちろん、私も1枚くらい山にいるでしょ! っという期待はあったのだが。 結果的には、私が残り山1枚のをツモリ6000オールという結果になった。 なお谷井の待ちはリーチ時点で山3枚。悲しくも最後まで山3枚。「ツイてない。」そんな一言がこの後の戦い方に大きくのしかかって来たことだろう。 東2局で58000持ちトップ目。 これだけのポイントを守りきる技術は身につけているはず。 また以下もポイント。 あさやんは、すでスプリントポイント総合2位で、4着より3着、3着より2着という思考はあると思うが、何が何でも優勝しなきゃならない位置ではない。 虎島はスプリント初参戦。最後まで優勝を狙いに来るはずだ。ゆえに聴牌時はリーチを多用するはず。 谷井は高い手を作りリーチをしてくるであろう。それが叶わなくてもラス親を活かして少しずつ詰め寄って来るだろう。 大方の予想通り? 虎島はリーチ攻勢。なんと全8回もリーチを打って来た。谷井も手を作りリーチをしてくる。 しかし、それを黙って見ているあさやんではない。手役派のあさやんも、その2人のリーチに対し間に合わないと見るや仕掛けて対抗してくる。 やはり、3者の包囲網がリーチと仕掛け両方から幾度となく飛んでくる。 作戦はこうだった。「親には打たない。現在の2着目には打たない」。 この作戦でたまたま放銃することもなく、横移動だけで局は進みオーラスまでたどり着いた。 南4局 親谷井 持ち点は、トップから、 中村 54000 ここまで亀の甲羅の中にずっと閉じこまっていたが、オーラスは自分で終わらせなければならない。 そんな願いが叶ってか突然、好配牌が入った。 ドラ2メンツ完成で頭と役牌の対子もあり、残りの牌も優秀。 第1ツモがで一向聴。3巡目が暗刻になり聴牌。待ちはカン。 しかし、5巡目に虎島からリーチが入る。虎島との差は42100点、虎島はハネ満をツモると2着に浮上し、谷井にラスを押し付けることができトータル2位となる。恐らく2着狙いのハネマンツモが濃厚。 谷井との差が25700点あるので、谷井との素点差の条件を加味しても倍満までは放銃しても優勝だ。 それを確認し、ツモ牌に手を伸ばす。そこに眠っていたのはだった。 10年ぶりにスプリントカップのウィナーになりました! スプリントファイナルの出場権利も得ましたので、優勝目指して頑張ります! 応援して頂いた皆さま、ありがとうございました!! 文中敬称略
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