2010 クライマックスリーグ |
クライマックスリーグ観戦記(第二日) 3/19、20の二日間にわたってクライマックスリーグが行われました。 メンバーはライセンスS阿部孝則プロ、多井隆晴プロ、河野高志プロの3名と、 初日は2名ずつ抜け番となり、半荘6回(一人4回対局)行われ、 初日最終成績 初日足切りとなってしまったのが、ライセンスSの阿部孝則、アスリート北島路久。 阿部は自分の麻雀が打てなかった様に見受けられ、 初日は河野が好調で、ほとんど河野の一人浮き状態。 残り4半荘で誰が河野を止めるのか。 それとも、河野が他を寄せ付けずこのまま勝利に向けて駆け抜けてしまうのだろうか? 第7回戦 次局は寿乃田が、 親の多井のリーチ宣言牌のを捕まえ、裏ドラが1枚のり8,000の出アガリ。 東2局も寿乃田がハイテイでドラのをツモアガリ、1,300-2,600。 東3局は谷井が負けじと 独走の河野を追いかけるべく三者が激しく争っていく中、 同一本場では、多井のリーチ 次局、まるでそのご褒美であるかのように 2,600オールのアガリで激しく争っていた三者をあっさりと抜き去りトップ目に立つ。 次局、何とか多井が河野の連チャンを止めるのだが、 勝利に向け大きく前進といった所であろうか。
第7戦終了時 小計 第8戦 河野のポイントを削りながら、自らのポイントも叩く必要があり、 東1局、起家となった多井が、まず抜け出す。 ドラ 上記の寿乃田の先制リーチに押し返し、 タンヤオ三色の7,700を寿乃田から出アガリ。 次局は 3面待ちなのだが、山に残っていたのはこの1枚だけ、恐ろしい嗅覚というべきか? 東1局2本場では多井に7,700の放銃でラス目に落ちていた寿乃田が、 ツモ ドラ 河野をラスにしたい三者にとってはいいアガリとなる。 三者の思惑通り河野ラス目で進んでいた東4局2本場に、河野からリーチが入る。 ドラ あってもおかしくないを切って5,200を振り込んでしまう。 対局後谷井は、 「待ちはあると思っていたのに、つまんでしまい手が止まりませんでした」 続く南1局、2着目につけていた寿乃田に大物手が入る。 配牌が、 この微妙な配牌をマンズのメンホンチートイツに仕上げ、リーチをかける。 ドラ 観戦していると、チートイツなので、何か他の待ちへの変化を考え、 数巡後にション牌のを持ってきて、これで待ち替え出来たかなと思うと、 アガリ逃がしになるのかと思いきや、次巡にをツモ、3,000-6,000のアガリとなる。 結果河野とラス争いをしている谷井からの出アガリではなく、 ラス目に落ちてしまった谷井も、最悪でも河野より上の着順をと考え、粘りを見せる。 ノーテン罰符と、ピンフのみではあるが河野から出アガリでラス目を脱する。 オーラスには南家の多井が更なる加点と、このままの着順の状態維持を狙い、 それを受けた寿乃田も、この並びを維持したいという意図を察知してまっすぐアガリに向かい、多井への放銃で終了となる。 三者が自分のやるべきことを理解して行動した結果、
第8戦終了時 小計 第9戦 そんな中、東2局1本場で、 テンパイが入るのだが、を2枚使いの-待ちではドラ、 親の谷井と寿乃田に仕掛けが入っていて、 どうするのかと思ってみていると、躊躇なく河野はリーチと踏み切る。 対局後河野に話を聞いてみると、 早くにを切っている寿乃田にドラが固まっていそうなので待ちが悪いのは承知だが、 結果は見事4枚目のドラを(寿乃田2枚、谷井1枚)引きアガリ1,300-2,600とする。 ここから停滞気味だった河野の手牌が勢いを取り戻す。 東3局1本場 ドラ 互いに待ちを潰しあい、残り谷井1枚、河野2枚の戦い。 軍配は河野に上がり、谷井がで放銃。 なんとそのが裏ドラとなり、裏3の8,000。 その後、河野の大量リードへの焦りから緊張の糸が切れてしまったのか、 唯一冷静に対応していた多井だったが、
東2局1本場での、不利を承知でリーチしてアガリを勝ち取り、 河野自身もこの一局が分岐点だったとコメントしていた。
第9戦終了時 最終第10回戦 この差は三者ともいかんともしがたく、結局そのまま河野の優勝となった。 近年最終戦前にここまで大差で迎える決勝は見たことが無く、
最終成績 対局を通して見ていて、とにかく河野が強く、一番冷静であった様に見えた。 最近成績の振るわなかった河野であったが、 対局後のコメントで、 あえて宣言させていただこう。 「野獣復活」と。
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