2015ネプチューンカップ優勝は、轟雄太さん!

2015年度ネプチューンカップの観戦記を、RMU安達瑠理華がお伝えします!

2015年12月26日の土曜日。クリスマスが明け、いよいよ年越しへと向かうこの日、2015年度最後のカップ戦「ネプチューンカップ」が開催された。

今回は一発裏なしのBルール。このルールは一発裏ありのAルールに比べると参加者が減少する傾向があるようだ。

参加者多数の場合に備えて運営陣は毎回別会場を用意しているが、正直なところ私は、今回はこの別会場を使用しないだろうとタカをくくっていた。

しかし蓋を開けてみると、なんと92名もの方に参加していただく大規模な大会となった。

私は嬉しい驚きと共に、6年前に初めて参戦したBルールのサターンカップが40名前後の規模だった事を思い出し感慨に耽っていた。

ここで92名の中から激戦を制し見事決勝まで勝ち進んだ4名を紹介する。

写真左からまずは、B級ライセンス「深紅の飛翔」の仲川翔

なんとカップ戦における決勝進出回数は8回となっており、その記録は過去最多となっている。

またスプリントファイナルへも5年連続進出しており、その経験の豊富さは随一である。

続いて左奥が筒井七夜。

筒井は2012年度のスプリントファイナルの優勝者である。

決勝での経験も豊富で、短期決戦であるカップ戦では安定した成績を残している。

手前右は今年度よりRMUアスリートとなった太田雅洋。

カップ戦は2回目の参加で決勝進出となった。

最後に右奥が轟雄太。

轟はカップ戦決勝経験なんと5回!

しかし未だ優勝には結びついておらず、今回が念願叶っての初優勝となるかが注目される。

仲川、筒井、轟は今年度のスプリントファイナルもこの決勝に進んだ時点で進出が確定しており、後は準々決勝・準決勝へのジャンプアップの権利獲得となるかが今回の注目となるだろう。

決勝は半荘1回勝負。準決勝までのポイントを半分にして行われる。

轟 +77.4 仲川 +56.0 筒井 +47.3 太田 +45.7

RMUのルールでは1着順が10pなので、2〜3位までは着順勝負。

轟以外の3名が優勝するためには、轟との並びを作ったトップが必要となる。

優勝だけではなく、スプリントファイナルのジャンプアップ権利を獲得するのは一体誰になるのか———。

RMUの規定に基づき、トータルトップの轟が北家となり、起家から筒井、太田、仲川、轟の座順となる。

東1局、南家の仲川が好配牌。

ドラ

第1ツモ

なんとドラドラのダブリーチャンスの手である。

4巡後にを引き切りで一通確定のリーチ。

この時点では残り山に2枚。

待ち牌は少ないが、捨て牌の情報も少ない事から他家の放銃もあるかと思われたが、筒井・太田が当たり牌を使い切り聴牌。3人聴牌で流局となる。

リーチを受けた時点で二人の手牌はかなり苦しかったのだが、見事聴牌までこぎつけた。

東3局1本場。

この局は全員が仕掛けて手がぶつかり合う展開になる。

轟と筒井がそれぞれドラのが対子の勝負手。

親の太田が連荘狙いの役牌を仕掛け、その三者をかわしに仲川が動いた。

その結果は仲川がタンヤオの300-500をツモアガる。

続く東4局は轟が平和ドラ1のリーチを打つが、今度は太田が役牌ドラ1を仕掛けて500-1000のツモアガり。

東場はそれぞれの勝負手が実らず、テンパイ料とかわし手の細かいアガリで静かな展開となる。

今回の対局者は本当にそれぞれが上手く鳴きを使いこなしている印象である。

南入した時の持ち点は以下。

太田 32800 仲川 30800 筒井 29300 轟 27100

微差ではあるが、轟がラスになった事で全員が優勝を狙いやすい並びとなった。

ここまでの轟は、緊張はあるものの縮こまらず、積極的に前に出ているように見えたが、この持ち点をどのように感じていたのだろうか?

南1局は太田が6巡目に先制でドラ1リーチ。これに仲川がダブドラ1の聴牌から2600点の放銃。

親番の筒井は、この二者の攻めを受けつつ一向聴まで粘るものの実らず。

筒井はここまで苦しい手牌を丁寧にまとめ、一向聴や聴牌まで結びつけるもなかなか結果に繋がらず苦しい展開。

南2局、南家の太田が3巡目に動く。

ドラ

ここから果敢にをポンしていく。

この後更にをポンする事が出き、ダブも暗刻にする事が出来た。

ポン ポン

この最終形になり、最後の親番となった仲川が役牌ドラ1のテンパイからで2600点を放銃してしまう。

これで筒井・仲川は親番が無くなってしまったが、まだ轟がラスにいるので、苦しいとは言えまだまだチャンスはある。

そしてここまで3局連続アガリとなった太田の親番。

南3局8巡目に太田からリーチが入る。

ドラ

ドラ1の三面張。山に残り6枚。

11巡目に轟が追いつく。

黙聴でも3900点が確定しているこの手牌だが、リーチをして満貫をアガればオーラスの親番でノー聴で流局しても優勝が確定するのでグッと有利になる。

轟はここを勝負所と見てリーチに踏み切った。

しかしこのはこの時点で無情にも山に0枚。

実質を二人でめくり合う事となった。

その後13巡目に太田がをツモり、2000オールのアガリとなった。

太田のアガリが止まらない。このアガリで42400点と大きなトップ目に立った。

続く南3局1本場。

これ以上太田に加点はさせまいと轟が動く。

7巡目にカンをチー、次巡をポンしてこの形。

ポン チー ドラ

バックの1000点の聴牌だが、萬子の混一の可能性もあり、ドラのが場に見えていないだけに他家も動きづらくなった。

13巡目に筒井の手牌が以下になる。

ツモ

三色になり得るは切ってしまっているとはいえ、タンピン形の一向聴。

しかし筒井はここから冷静に安全牌を選んでオリる。厳しい局面からでもこの選択が出来る事が、筒井の強みなのであろうと感じた。

ここで連荘中の太田が、堅実に門前でドラの単騎の聴牌を入れていた。

すぐにこれをツモり、2000は2100オールのアガリ。

引き離された三者はますます追い詰められていく事となった。

南3局2本場。ここまで我慢を重ねた筒井がリーチをかける。

10巡目にこの形。

ドラ

このリーチにタンヤオで聴牌していた轟がを掴み飛び込む。

3200は3800点のアガリ。

この時仲川も7巡目に三色の一向聴となっていたが、聴牌までは至らなかった。

この半荘の仲川はこのような苦しい展開が多かったように見受けられた。

平穏だった東場とは逆に、南場は大きく点数状況が変わった。そして迎えたオーラス。

オーラスでの持ち点は以下。

太田 48700 仲川 24100 筒井 29000 轟 18200

太田はこの時点でトータルトップ目。

仲川・筒井は太田をまくってトップに立てば優勝。

轟は2着まで浮上すれば優勝という条件になった。

また今回はスプリントファイナルでのジャンプアップ権利もあるため、仲川・筒井はトータル2着で終えても良い条件である。

複雑な条件とそれぞれの思惑が交錯する中で始まったオーラス。

親の轟にドラドラのチャンス手が来た。

ドラ

ここから打。目先の向聴数にこだわらず丁寧に手を進めていく。

2巡目にを引いて、打とし、更にツモで打。一気に混一に寄せていく。

そして7巡目にをポン。他家から見ても混一が濃厚となった。

この直後に一気に場が動く事となる。

最初にテンパイを入れたのは筒井。10巡目にタンピンの待ちで2000点。

これをアガるとスプリントファイナル準決勝が確定となる。

聴牌打牌でドラのを河に置く。

そして同巡太田にも聴牌が入る。

とし、直前に切られた平和の待ち。

轟がこのをチーして聴牌が入る。

チー ポン

南家の筒井。

北家の太田。

なんと三者にこの聴牌が入る。場に緊張が走る。

3巡後この聴牌合戦を制したのは轟! をツモり4000オールのアガり。

この半荘初のアガリで再びトータルトップへと踊り出た。

そして轟は次局ノーテンで流局しても優勝なので、事実上の最終局となった南4局1本場。

10巡目に太田は優勝条件を満たす一向聴。

一巡一巡選択ミスをしないように慎重に打ち進めていく。

しかしなかなか聴牌しない。

いよいよ流局かと思われた残りツモ1巡で南家の筒井から「リーチ!」の声が上がる。

ドラ

筒井の優勝条件は倍満ツモ。海底でドラのをツモれば見事逆転優勝となる。

この時は山に残り1枚。

轟の顔にも緊張が走る。

筒井は祈るように海底に手を伸ばしたが、思い届かずその牌はツモ切られた————。

2015年度ネプチューンカップ優勝は轟雄太!

優勝を手にした轟は

「スプリントカップの決勝は5回目で、途中まで「ああ、今日もダメか」と思っていましたが、オーラスの親番で4000オールをツモって5度目の正直とすることが出来ました。スプリントファイナルも頑張ります!」

とコメントを寄せた。

そしてスプリントファイナルは、轟が準決勝、筒井・仲川が準々決勝、太田も本戦から出場することとなった。

最後になりましたが、人生初の観戦記と言う事で未熟な面もあったと思いますが、ここまで読んで下さってありがとうございました。

これからは積極的に挑戦して、対局者の思考や場景をきちんと伝えられるように精進したいと思います。

2016年度も皆様のご参加を心よりお待ちしております。

安達瑠理華
文中敬称略・文責 :安達瑠理華