2013 ウラヌスカップ優勝はライセンスB仲川翔プロ!
 

2013年最後のスプリントカップが12月22日に開催された。

2013年度ファイナルへ向けてこの日を含めて残り2回。
はたして誰が切符を手にするのか。

決勝に残ったのはRMUライセンスS阿部、ライセンスB仲川、会員の吉田、そして日本プロ麻雀協会のコバ。

皆それぞれが参加率、成績ともに高い。

個人的には4,5回戦ともに大トップで一気に決勝に上がってきた2008スプリントファイナル優勝の吉田に注目。

起親から仲川、阿部、コバ、吉田。

北家の吉田が明らかに早そうな捨て牌。

配牌から4巡ツモ切りで手の内は、

ドラ

第一打がのツモ切りで目指すは純チャン三色か。

これが10巡目にテンパイ。


手役を好む吉田らしい形。しかしアガったのはコバだった。

ツモ

700,1300と静かな立ち上がり。

東2局、親の阿部にバランスのいい好配牌。

ドラ

と、思いきやコバが5巡目リーチ。

ドラ

周りへの足止めリーチであろうがこのリーチは仲川に暗刻。

3枚ほど押して阿部が追いつく。

ドラ

リーチ者の現物だが阿部の10枚の捨て牌には、とマンズが散りばめられている。

ここはリーチかとみていると、ダマから次巡ドラを引き入れ替え、仲川からの7700。

実に阿部らしい丁寧な一局。

阿部は若干仲川とポイント差があり、これはうれしい直撃。

一本場は吉田がコバからリーチ七対子。

東3局、吉田のツモる動作に力が入る。そして9巡目リーチ。

ドラ

そこに親のコバも仕掛けて追いつく。

ポン ポン

ここはコバがツモり500オール。

一本場。ここは仲川が阿部からリーチドラ1の2600。

東4局。仲川の9巡目リーチ。

ドラ

同巡コバも追いかける。

ドラ

このドラ単騎。流局かと思われたハイテイ牌で仲川のツモ。2000,4000。

南入。この時点での点数状況は仲川324、阿部326、コバ277、吉田273と平たい状況。
親の仲川があっという間の3巡目リーチ。

ドラ

これに全員が降りているかのように見えたが、吉田が12巡目に追いつきリーチ。

しかし、次巡吉田の引いた牌はだった。裏が乗って3900。

これで気持ち良くなったか仲川がたたみかける。

ドラ

吉田がポンで追いつく。

ポン

この形からで高めに放銃。

2本場、阿部がリーチで仲川から撃ち取る。

しかし表も裏もなく2600は3200。

南2局。仲川は逃げ切りにかかる2巡目ポン。

ポン ドラ

ここで静かにテンパイを入れるコバ。

これがなんと仲川から直撃で6400。

以前もスプリントカップ決勝でオーラス跳満を直撃されて、まだ優勝のない仲川。果たして逃げ切れるのか。

オーラス。
親の吉田から91、仲川430、阿部328、コバ341。

吉田がこのまま終わってたまるかと6巡目リーチ。

ドラ

待ちは厳しいが親リーチに向かってこられるのかと力をこめてツモる。

ここに向かっていったのはコバ。

ドラ

一発ツモか裏一枚で優勝となるリーチ。

決着は2巡後だった。

コバのツモあがり。果たして裏ドラは……。

しかしこれが乗らず仲川の優勝。

といってもコバはスプリントファイナルへ向けてのポイントはすでに当確している。

攻めるときに攻めきちんとアガりきり初のスプリント優勝を果たした仲川。

しかし、正直本人にとっては、なんとか勝てたと言う気持ちであろう。

スプリントファイナルではあらためてコバを倒し、自身初のタイトルを目指すという気持ちになる決勝だったのではないか。というより、そうでなくては困る。

決して満足せず、これからのさらなるやる気へとつながったのではないかと思う。


文責・渡辺卓也
文中敬称略