第5期 RMUリーグ第5節レポート

前半戦最後となる第5節。第4節が終わった時点でのスコアがこちら。

河野 +162.8
多井 + 59.1
谷井 ▲63.1
阿部 ▲160.8

河野が例年通り飛ばす展開。後半に入ると失速して捲られることが多かっただけに、差をさらに広げたいところ。反対に、阿部はこの辺りで差を詰めていかないと、後半の戦いがさらに厳しくなる。

1回戦
東1局は阿部が河野から、

ポン ドラ

で幸先よく2000点をアガる。

続く親番も先制リーチ。
ドラ

しかし、同巡テンパイを入れた谷井が次巡に手を開く。
ドラ
はラス牌、阿部のはまだ三枚山にいたのだが……。

東4局にも、

ドラ
三色にまとめリーチを放つも、

ドラ ツモ

谷井にうまく回りこまれ5200をツモられてしまう。

なんとか南1局に河野から5200をアガり、2着目となるも、オーラス3着目の多井の「ツモもしくは直撃」という条件の1300につかまり3着に落ちてしまう。
ミスらしいミスはしていないのだが展開はなかなか阿部に味方しない。

1回戦結果
谷井+26.4
多井+3.7
阿部△8.5
河野△21.6

2回戦
東場は動きが少ない展開だったが南2局に河野、

ドラ 一発ツモ

豪快な3000,6000、

次局も谷井から6400をアガりトップ。
あっさりと1回戦のラスを帳消しにするあたり、トータルトップは「勢い」があるか。

2回戦結果
河野+27.0
多井+7.6
阿部△11.9
谷井△22.7

3回戦

東2局に阿部が先制リーチ、

ドラ

ピンフのみであるが河野がをポンしており、が2枚切れで絶好の待ち。

次巡、多井も追いつく

ドラ

なんとツモり四暗刻。

しかも山残りの枚数が阿部2枚に対して多井が3枚。

固唾を飲んで見守っていたがここは阿部に軍配。多井がをつかみ裏も乗って3900。

このアガリで勢いがついたか。
南1局にもマンガンをアガるなどして、阿部はトップ目でオーラスの親番を迎える。

ドラ

11巡目にピンフドラ1のテンパイを入れる。が、2着目の谷井と11400点差ということもあり、谷井のリーチに備え慎重にダマテンに構える。

14巡目にをツモ切ると谷井から大きめの声でロンの声がかかる。

もしやと思ったが開けられた手牌は

ドラ ロン

痛恨のマンガン直撃……。

阿部自身も好形テンパイが入っているだけに、リーチならまだしもダマテンかつマンガンテンパイというレアケースを避けるのは至難の業である。

開けられた手牌を見て阿部は何を思ったのだろうか。

3回戦結果
谷井+26.4
阿部+11.8
多井△7.1
河野△31.1

4回戦

3回戦で逆転トップをとった谷井の勢いが止まらない。

東1局からアガリを重ね、東4局の親番を迎えた時点ですでに45000点持ち。

手にした配牌は

ドラ

ドラが暗刻の好配牌。

3巡目には早くもイーシャンテンになるが、4巡目に西家河野からリーチが入る。

ドラ

谷井はこれを押し返し、5巡目には以下の形になる。

ドラ

無風であるなら大事にペンを嫌っていきたい所だが、河野にはマンズは通っておらず、イーシャンテンに戻す時間もないと判断し切りリーチ。

さらに6巡目には南家阿部も追いつく。

ドラ

谷井の当たり牌であるを引き入れての5面待ち。

残り枚数的に河野もしくは阿部のアガリかと思われたが、なんとアガったのは谷井。しかもを掴んだのは阿部……。

4枚目のを掴んでカンできずに放銃とは、まるで漫画のワンシーンのようである。

こうなると手がつけられなくなるのが谷井。次局は多井に捌かれ、親を落とされるが、南2局は阿部、南3局は多井からそれぞれマンガンを出アガり一人浮きのトップ。2連勝で締めくくる。

4回戦結果
谷井+48.0
多井△4.4
阿部△16.2
河野△27.4

第5節結果
谷井+78.1
多井△0.2
阿部△24.8
河野△53.1

谷井が3,4回戦を連勝しトータルでもプラスに復活、前年度チャンピオンの面目躍如といったところか。
内容的にも非常に安定していたのが印象的であった。

トータルポイント
河野+109.7
多井+58.9
谷井+15.0
阿部△185.6

谷井が借金を返済し、阿部の一人沈みになってしまったが、まだまだ残り5節もある。
このまま黙って沈んでいく阿部ではないだろう。

優勝争いも節を追うごとに激しさを増していく。
次節の闘牌も目が離せない。


文責・壽乃田源人