2012RMUリーグ第10節 優勝はライセンスA谷井茂文プロ!
1月19日、神楽坂ばかんすにて、RMUリーグ最終節が行われた。

開始前のポイントは以下の通り
谷井215、2
河野134、7
多井△55、1
阿部△299、8

谷井と河野の差は80、5。

事実上二人の勝負だが、前半戦次第では早々に確定ランプが点灯してしまう状況の中、対局は始まった。

一回戦は多井のロケットスタート。

東一局

ツモ ドラ

この3000、6000

東二局

ツモ ドラ

そして、この4000オールで早くも五万点オーバー。

そのままリードを守り、51500持ちトップ。

オーラス河野がメンピンリーチをキッチリとツモり、谷井をかわして二着。

多井36、5河野6、3谷井△6、3阿部△36、5

谷井と河野の差が80、5→67、9と少し詰まり、観戦側にとって、面白い展開になってきた。

二回戦

東一局
6巡目に北家の谷井がリーチ。

ドラ

このリーチを受けた、東家の多井の7巡目の手牌が

ツモ ドラ

ここから多井の下した決断は谷井の現物でもある打

ここから単騎で,,,と現物狙いで待ち変えしていく中で、迷宮入りしてしまい谷井と二人テンパイで流局。

結果的には、のトイツ落としでのチンイツや、単騎、単騎でのアガリがあったが、多井のこれほどのアガリ逃し…私は記憶にない。
相当悔やまれるであろう、一局だった。

同1本場は谷井が多井から3900は4200。

決定打となったのは東3局

17巡目に南家の谷井が以下の形で2000、4000

ツモ ドラ

これが決め手となり、谷井がトップで終了。 河野は痛恨のラスを引かされてしまう。

谷井31、2
阿部5、8
多井△12、9
河野△26、1

谷井と河野の差が125、2と開き、恐らく会場の誰もが、谷井の優勝を疑わなかっただろうが、ここから実に面白い展開になっていく。

三回戦

序盤は静かなスタートだったが、動き出したのは東3局。
多井が3000、6000で抜け出すが、ここから河野の反撃が始まる。

南2局

ツモ ドラ

この8000オールを皮切りに、

1本場

ツモ ドラ

この2000は2100オール

2本場

ポン ロン ドラ

2000は2600

3本場 はリーチ

ツモ ドラ

4000は4300オール

怒涛の4連荘で一時、7万点オーバーまで叩き出し、望みを繋ぐ形で終了。

河野54、3
多井16、4
谷井△21、7
阿部△49、0

トータル
谷井218、4
河野169、2
多井△15、1
阿部△379、5

谷井と河野の差は49、2と河野の逆転も現実味を帯びて来た。

そして最終戦が始まった。

並びは起家から河野、多井、阿部、谷井。

多井の1300、2600スタートも東場は小場で回る。

南入した時点で四人の持ち点は、

河野33600
多井30000
阿部29700
谷井26700

南1局河野が多井から2400をアガるが、同一本場に、多井がリーチ。

ツモ

この2100、4100。

南2局

北家の河野が6巡目リーチ

ドラ

このリーチを受けた東家の多井が河野からで1500。

チー ドラ

南2局1本場

5巡目東家の多井がリーチ

ドラ

さらに8巡目に南家の阿部がリーチ

ドラ

同巡、北家の河野もを切りリーチ

ドラ

河野の一発目のツモは裏目の

そして次巡で阿部に8300を放銃。

この時点での四人の持ち点は、

阿部37900
多井37400
谷井24600
河野20100

河野にとっては痛恨の放銃となったが、ここから常人離れした生命力で、さらに前に出る。

南3局、阿部と河野の二人テンパイ。

一本場、阿部の一人テンパイ。

そして二本場

10巡目に河野が渾身のリーチ。

ドラ

MAX倍満まである大物手だ。

一枚ずつ山にいたが、2枚とも王牌に眠ったまま、阿部と二人テンパイで流局。

三本場阿部が1300は1600オール。供託も回収して50700点持ちになった。

四本場

7巡目に東家の阿部がリーチ

ドラ

8巡目に西家の河野がリーチ

ドラ

安目ながらを一発でツモり、2400、4400 。

河野は今の一太刀で、オーラスハネツモ条件まで漕ぎ着ける。

そんな中、河野が手にした配牌は、

ドラ

ここからハネ満は厳しいという周囲の空気の中、12巡目に南家の河野がリーチ。

ドラ

実はこの時点では残り2枚。
ツモるチャンスは6回。

巡目は深くなるが、中々が顔を見せないまま17巡目に阿部が掴む。

後は、河野のハイテイのみ。

河野が最後のツモ牌のを河に置いて、勝負はついた。

谷井プロのコメント

「24歳の時に、日本一になると決めて、古久根さんの勉強会に参加しました。
古久根さんについて行き、RMUに移りましたが、古久根さんが辞めてしまったので、自分の中で現役最強と思っている多井プロを目標にして、努力して来ました。

今回勝てた事で、ようやく日本一のプロを目指すスタートラインに立てたと思っています。僕はまだまだ多井プロ、河野プロ、阿部プロを超えたとは全く思っていません。 これからも日本一を目指して精進して行きます」

私にとっては友人でもあり、同門の谷井プロが、RリーグからRMUリーグまでの険しい道のりをくぐり抜け、突破してしまった。

この開拓者がRMUの歴史を塗り替えた瞬間に立ち会えた嬉しさと同時に、これに続いて自分達も、頑張って行かないといけないという気持ちで一杯になった。

江澤陽一
文責・萩原亮