11月26日、スプリントカップ⑦ウラヌスカップが開催された。
決勝の面子はこの四人。
寺本喜一(一般)+59.3
梁瀬健太郎(アスリート)+52.6
渋谷渚(会員)+45.9
宮田信弥プロ(B級)+43.0
決勝開始前の筆者の優勝予想は寺本。
というのも、寺本は準決勝で四暗刻をツモり、75000点の特大トップを取って決勝に勝ち上がってきた。
その勢いに乗って一気に行くのではないか。
起家から宮田、寺本、渋谷、梁瀬の並び。
梁瀬の700-1300から始まり、
寺本1人テンパイ、
宮田1000-2000は1100-2100、
寺本、宮田の二人テンパイ、
宮田300-500は400-600と小場で東場は終了。
この時点での点棒状況は宮田359、寺本303、渋谷253、梁瀬285。
南1局寺本が宮田から3900。
南2局寺本一人テンパイ。
そして南2局1本場、渋谷が沈黙を破る。
ドラ
これが八巡目テンパイ。
そしてあっさりと引きあがり3000-6000は3100-6100。
南三局今度は寺本が700-1300で渋谷との差を縮める。
そしてオーラス。
点棒状況は宮田272、寺本338、渋谷353、梁瀬237。
渋谷はこの半荘こそトップ目だがトータルポイントではまだ寺本のが上である。
まずはラス親の梁瀬が11巡目リーチ。
ドラ
このリーチに全員がベタオリで流局。
続く一本場、寺本が早めの仕掛けを入れていく。
ここに渋谷がリーチ。
ドラ
寺本がポン、場にはが1枚、が三枚切れているラス牌の一狙い。
寺本もを鳴いてこの手牌。
ポン チー ポン ドラ
ここに宮田も追いかける。
ドラ
梁瀬もテンパイ。
形こそ七対子テンパイだが、
ここから梁瀬はを切ってしまう。
この形からを切る人ははたして何人いるだろうか。
素直にを切っていれば、次巡のツモでテンパイそしてあっさりとをツモっていた。
梁瀬がをツモ切り終了。
…と思われたが、宮田はこれをやや少考しての見逃し。
結果は渋谷が寺本にを掴みラスト。
対局後多井が語った。
「梁瀬はまだまだ勉強不足。それをちゃんと本人にわかってもらって、強くなってもらうために観戦記にちゃんと書くべき。普通に打てば優勝だったのにもったいない」
優勝は寺本。これでスプリントファイナルへの出場権もほぼ手中に収めた。
寺本
「準決勝でツモった四暗刻の勢いで決勝もなんとか乗り切れました。
去年のスプリントファイルでは谷井プロに負けたので今年こそは勝ちたいです。」
次回はいよいよ、本年度最後のスプリントカップ。
スプリントファイナルに駒を進める選手がいよいよ確定する。
(文中敬称略・文責:渡辺卓也)
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