【大会ルール】
RMU Cルール(一発、裏ドラ、カンドラ、カン裏ドラ、赤ドラあり)
【大会システム】
予選 60分+1局の4回戦。上位16名が通過
準決勝 60分+1局の1回戦。ポイント上位4名が通過
→準決勝通過時のポイントを半分にして決勝へ
決勝 時間無制限の1回戦
→ ポイントトップ者が優勝!
【大会参加者】
56名(14卓)
参加したRMUライセンス選手:
S級 阿部、多井、河野、古久根、土田
A級 藤中
B級 飯島、佐竹、鈴木、壽乃田、仲川、真下、山田
8月10日、夏真っ盛りなこの日、RMUにおいて「スプリントトライアル-マーズカップ」が
総勢56名で開催された。
この大会のルールは「Cルール」という、フリー雀荘などでおなじみの赤3枚とオカありルール。
競技団体主催の大会では珍しいのではないだろうか。
25,000点持ちということもあり、予選・準決勝と3万点を割る(いわゆるトビ)が必ずどこかの卓で発生していた。
そんな打撃戦をくぐりぬけ決勝戦に辿り着いたのは、この4名。
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1位通過:合田 雄亮
RMUアスリートコース所属。成人式もまだだがカップ戦決勝は2度目。
予選5回中4回トップと圧倒的な強さを見せつけ、2位に80ポイント以上の差をつけた。
決勝ではポイント半分持越しとなるが、それでも40ポイントあるので余裕を持って戦いに臨めるのではないだろうか。 |
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2位通過:水沼 利晃
こちらも予選5回中4回トップと、マイナスした2回戦以外は安定した強さを見せていた。
大会には積極的に参加しているが、決勝に残ったのは今回が初めて。
「今まであまりいい成績を残せていないので頑張ります。楽しんでやろうと思います」
ポイント差はあるが、自分がトップで合田が3位以下になれば十分逆転できる。 |
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3位通過:仲川 翔
RMUB級ライセンス。
3回戦での失点が大きかったが、準決勝では土田を3位に沈め逆転で決勝進出を決めた。
同じRMU所属の合田に対し、ライセンスホルダーとしての意地を見せるか。 |
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4位通過:石川 義之
準決勝でマイナスとなったが、なんとか踏ん張り決勝に残った。
トップと倍以上の点差だが、トップラスなら十分。
それを知ってか、「狙える位置なので、頑張ります」と前向きなコメントを残して卓に向かった。 |
【決勝開始時の成績】※得点は準決勝終了時の半分
起家 石川 +57.9(▲61.0)
南家 合田 +118.9(現在トップ)
西家 仲川 +75.1(▲43.8)
北家 水沼 +86.6(▲32.3)
合田以外の3人はトップ条件、かつ石川は合田を3着以下に沈めたいところ。
凌ぎきれるか、合田。
決勝開始。
東1局、ドラ。
4巡目に合田から出たをすかさず親の石川がポンする。が、この時点で手はバラバラ。
親満確定で脅しにはなるかと思ったが、赤を持っていれば勝負になるのがこのルール。
まっすぐテンパイに向かった水沼が、石川からタンピン赤1を直撃する。
ロン ドラ
東2局は石川がリーチし、1人テンパイで流局。
東3局1本場、ドラ。
ここでも水沼が石川を捕まえてアガりを拾った(ホンイツドラ1)。
ロン ポン チー ドラ
次の東4局でも石川のリーチを親の水沼がかわし、三度石川から直撃する。
どうやら「石川→水沼」の振込ラインが出来てしまったようだ。
さらに次局(東4局1本場)、石川はテンパイしたのも束の間、ダマテンの仲川へ満貫を放銃してしまう。
ロン ドラ
東場を終わって、トップが水沼(37,000)、2着が仲川(32,300)。
ポイントトップの合田は、ほぼ原点の3着(24,000)。
このままの順位・ポイントなら、水沼の逆転優勝となる。
放銃が続いた石川は、大きく沈んで4着(6,700)。
優勝するためには攻撃重視にするしかないが、ここまではそれが悪い方に出ている。
流れを変えられるのか石川、それとも…。
南入。その石川が、親番を迎えて息を吹き返す。
2,000オールをツモアガった次局、6巡目にテンパイ即リーチ。
安めだが合田から一発で出て12,000。
ロン ドラ 裏ドラ
これで一気に原点まで回復!
逆に合田は9,700まで急降下…。ホンイツイーシャンテンからの放銃だが、彼はこのスタイルを崩すつもりはないだろう。
さて2本場。トップ目の水沼がピンフドラ1を仲川からアガり、石川の追撃をひとまずかわす。
南2局、親番は合田。
トップ目の水沼まで27,900点差と状況はかなり厳しいが、
赤ありのこのルールであれば打点は自然高くなる。
8巡目にを引き入れて即リーチを打つと、5巡後にツモアガり4,000オール。
ツモ ドラ 裏ドラ
これでトップ水沼以外の3者がほぼ横一線に並ぶ。
その水沼との差も1万点と、逆転が可能な位置まで近付く。
次局(南2局1本場)は合田と石川の2人テンパイで流局。
そして迎えた南2局2本場。
配牌にとがトイツでソウズのホンイツへ向かう合田。
そして1枚だけ持っていたが4巡目に重なり、ホンイツチートイツのイーシャンテン…
というよりも大三元の雰囲気がにわかに漂う。
仲川から出たを合田が鳴き、チートイツを放棄。
ほどなく石川からもが鳴けた2巡後、自力でを引き入れ大三元確定のテンパイ!
これに捕まったのが、ここまでトップを走っていた水沼。
一気に48,000点を吐き出してしまう。
ロン ポン ポン
一時は逆転が絶望的かと思われた合田、このアガリで一気に7万点オーバーまで突き抜ける。
直撃された水沼の心は折れたかも知れないが、まだ親番が残っている仲川の心は折れてはいない。
石川だってそうだろう。
その思いが、次局(南2局3本場)にリーチとなって表れる。
仲川(12巡目リーチ)
石川(13巡目リーチ)
だがこの勝負を決したのは、またしても合田。「また大三元か?」と思わせる親ハネをツモアガる。
ツモ ドラ
たった2局で6万点、親番に入って8万点を叩き出すという合田の大爆発。
一進一退の攻防を見詰めていたギャラリーの張り詰めた空気も、このアガリによって緩和したようだ。
オーラスを迎えた時点で10万点オーバーとなった合田だが、手を緩めることなくアガリ切り、波乱の決勝戦は幕を閉じた。
終わってみれば、トップ5回・2着1回、順位率にすると「1.17」という圧倒的な成績で合田が優勝を掴み取った。
手筋に若干の粗さは見られるが、常に最高形を目指すその姿勢が好成績を生み、今回の優勝に結びついたのではないかと思う。
終了後、東場終了までトップを走っていた水沼は、「フリコミを恐れて、守りに入りすぎてしまった」と悔やむ。
「初めての決勝戦、勉強になりました」とのコメントを残して会場を後にした。
石川は一言、「参りました!」と合田に白旗を揚げる。
1人強気なコメントを残したのは、最終成績2着となった仲川。
「今日は完敗でした…が、今回の借りはスプリントファイナルで返したいと思います」
と、最終決戦でのリベンジを誓う。
合田は「予選であれだけリードしているならだいたい優勝ですよ。一日中ツイてました」と満足気だ。
若くして優勝となったが、これに満足することなく攻めのスタイルを貫いて欲しいと願う。
【最終成績】
順位
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選手名
|
最終合計
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5回戦まで
|
決勝
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優勝 |
合田 雄亮 |
+224.9
|
+118.9
|
+106.0
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準優勝 |
仲川 翔 |
+ 48.7
|
+75.1
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▲26.4
|
3位 |
石川 義之 |
+ 45.1
|
+57.9
|
▲12.8
|
4位 |
水沼 利晃 |
+ 19.8
|
+86.6
|
▲66.8
|
(文中敬称略・仲大底 充)
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