2012年RMUリーグ第8節 谷井マイナスするも首位死守!
そろそろ年末の雰囲気が漂い始めた11月24日、
RMUリーグ第8節が神楽坂ばかんすにて行われた。

この日を含め残り3節。
優勝へ向けてそろそろ山越しでのアガリ等も考えてくる時期に入ってくるのでは
ないだろうか?

現時点でのポイントは以下の通り。

谷井茂文 +192.2
河野高志 +74.3
多井隆晴 △9.4
阿部孝則 △261.1

1回戦

開局早々に親の多井に大物手が入る。

東1局 7巡目

ドラ

これに対し北家阿部は6巡目に、

ドラ

このピンフテンパイ。
静かに入っていく阿部らしいと言えばらしいダマテン。

そして南家河野の7巡目の形がこれ、

ツモ ドラ

この巡目ではドラのを切る人が多いのではないだろうか?
結果は河野がをツモ切って、阿部に1000点の放銃。

う~ん、初っ端から皆さん気合がいつも以上に入ってますな!

谷井は乗り遅れてる感はあるものの、慌てる様子もなく落ち着いてるようだ。
中盤に連続ツモアガリで谷井がトップ目に浮上した。

オーラスでちょっとした事件が起こる。

阿部が親番でポンポンと仕掛ける。

南4局1本場 供託1 9巡目

ポン ポン ツモ ドラ

通常はノータイムでツモ切りか、小考したなら空切りをしそうだが、
阿部自身無意識にドラのでピクっと反応してしまい、
少し手を引っ込めた感じになったが、そのままツモ切った。
それに見て多井が安い、若しくはまだノーテンと思ってを切ったら当たって
しまった。

人間誰しも自分では気づかない癖があると思うが、
そういう所作動作が対局者に誤情報を与えてしまう事もある。
これは筆者自身にも言えることだが、
RMUリーグの4人も含めそういったところが多々あるので、
気をつけていかなければいけないところだ。
麻雀が繊細なゲームと言われる所以である。

結局多井がラス落ちしてしまい1回戦が終了。

2回戦

東1局は、河野が谷井から満貫のアガリで始まる。

ポン ロン ドラ

トータル2番手の河野にとっては最高の展開。
この着順のまま終わらせたいところだが、谷井も黙って終わるわけにはいかない。

谷井が得意のリーチ攻勢で、アガれないもののじわじわノーテン罰符で稼いでいく。

南1局2本場 供託2
多井と河野が本手リーチで攻める。

多井
11巡目 ドラ

河野
14巡目 ドラ

しかし二人テンパイで流局。

南2局3本場 供託4 ドラ

卓上には供託が4本もあり、宝の山状態で何とかゲットしたいところ。

谷井が早々に役牌を仕掛けこれをアガリきり2番手浮上。

ポン ツモ

しかしオーラス。

ラス目の多井が渾身のメンホンリーチを一発でツモり、ラスからトップに!

南4局 11巡目

ツモ(一発) ドラ 裏ドラ

谷井は1回戦同様配原近くの点数ながら、連続3着になってしまう。

3回戦

ここまで静かだった阿部がこの半荘爆発する。

東1局
親番で4000オールをツモると、南場での親番でも親満の連続アガリ!
一気に65000点近くまで点棒を増やしていく。

こうなると他の3人は2着争いにシフトチェンジ。

南1局3本場に河野が満貫をツモアガリ2着目に一歩近づく。

そうなると多井、谷井のラス争いになってしまうのだが、
オーラス1600、3200ツモで2着に上がる多井が、
条件を作りチートイツでリーチ。
だが下家の谷井が多井のリーチ宣言牌から仕掛け、
薄い所が次々に鳴けて多井からホンイツをアガる。
多井は2着を狙っていただけにリーチはやむなし。
リーチ後のめぐり合わせが悪かった。

4回戦

トータルポイントでこの日始まるまで、
首位谷井と2位河野の差が120ポイント程あったが、
この時点で河野が全て谷井より着順が上の為70ポイント程まで縮まった。
最終戦でも谷井より上に行き更にポイントを縮めたいところだが・・・。

河野本人も「やってしまった」と言う東1局1本場。

多井の先制リーチが入り流局濃厚というところで、
ツモのないところから多井にハイテイを回さない為に仕掛けるがこの後が良くな
かった。

多井の一人テンパイのはずが河野の捨て牌を谷井がチーでテンパイ。
更に谷井の捨て牌を阿部がチーでテンパイ。

そして結局ハイテイを多井に回してしまい、
ツモられはせず流局とはなったものの河野が一人ノーテンとなってしまった。

いやはや麻雀はやはり最後の一牌まで気を抜いてはいけないとしみじみ感じた。

そして、この半荘を制したのは多井。

東場の親番で4000(4100)オールをアガると、南場の親番では怒涛の親跳連続アガリ。

南2局1本場

ツモ ドラ 裏ドラ

南2局2本場

ロン(一発) ドラ 裏ドラ

これで90000点近くまで点棒を稼ぐ。
多井の強さを知る者なら誰もが一度は目にしたことがある、
OT(多井タイム)に入ってしまったようだ。
こうなると周りはどうしようもなくなる。

多井は更に稼ぎたいところだったが、
もう勘弁と、谷井が必死に捌いてなんとか多井の親を流す。

オーラスは谷井が親で先制リーチするも、
満貫ツモで2着に上がる河野が追っかけリーチ。
しかし、裏ドラが乗らず3着で終了。

南4局1本場

東家谷井 11巡目
ドラ 裏ドラ

北家河野 17巡目
ツモ ドラ 裏ドラ

この日終了してトータルポイントは以下の通り。

谷井 +167.3
河野 +87.4
多井 +20.8
阿部 △280.5

残り2節で各々がどういう戦い方をしどういう麻雀を見せてくれるのか。

ポイント、優勝も大事だが、
目がなくなっても麻雀の内容は疎かにならないで欲しいと切に願うばかりである。

次節第9節は12月15日(土)に神楽坂ばかんすにて行われます。

残り2節を強者達はどう戦うのか?
乱打戦になるのか、それとも小場でまとまってしまうのか見ものです!
きっとポイント以上に麻雀の内容で魅せてくれると思います。
インターバル中に対局者に質問もできますよ!
年末のお忙しい時期だとは思いますが、
観戦自由となっておりますので是非とも観戦にいらしてください。

文責:石川泰之

石川泰之
(文中敬称略・文責 石川泰之)