第2期RMUリーグは今節から後半戦に入るわけだが、
前節までのポイントをみると、阿部が頭2つ抜け出た状況になっているため、
他3者は阿部だけには簡単に浮かせないようなゲームメイクを意識しなければならない。
1回戦は小場の展開でオーラスを迎えるが、
ここで河野のトリッキーなプレイが出る。
西家阿部の第一打6ピンをチーするのだが、その時の牌姿は、
29m579p68899s南南中 ドラ4s
(m=マン p=ピン s=ソウ)
現状2着目で供託が2本あり、
ノーテン罰符でもトップになれることを考えると、
現代麻雀では必然の仕掛けになるのだろうか。
しかし受けが強いこの面子では押し返されるリスクもあるため、
なかなか思い切って仕掛けられるものではない。
しかしこの仕掛けが功を奏し、この後8ソウ、9ソウとポンしてテンパイ、
終盤に南をツモり、1回戦は河野が制した。
2回戦も役牌アンコのマンガン手をアンカンしてバイマンにしてツモるなど、
河野らしいパワフルな攻撃が炸裂し河野が2連勝を飾る。
トータルトップの阿部はここまでまるで元気がなく3着、4着と、
次も河野が連勝するようなことがあれば大きく差が縮まると思われたが、
3回戦はここまで2着続きだった多井のワンサイドゲームで、
連勝の河野にラスを押し付けた。
阿部はここでも3着で、本日すでに50ポイント吐き出してしまいかなり具合が悪
い状況。
他3者からすれば阿部の不調は大歓迎で、このまま4回戦も沈めたいところ。
そして4回戦
南1局2本場 阿部が仕掛けてテンパイを入れる。
12334556p北北 中ポン ドラ發
しかしすでに4-7ピンは自分の目から4枚見えていて苦しいテンパイなうえに、
親の多井が3巡目にドラのRを切ってきており、いつリーチがかかってもおかしく
ない状況。
ここに4枚目の中を持ってきて阿部は逡巡するが加カンを選択する。
これはかなりリスキーな選択だなと感じたのだが、
案の定すぐに親の多井からリーチがかかる。
44567m567p33445s ドラ發、6s
阿部の待ちはかなり苦しいので、
多井のツモアガリか阿部の放銃で決着かと思われたが、
河野が多井の現物の4ピンで阿部に放銃。
阿部がホンイツであることはわかっていたはずだが、
本日ここまで好調の多井にアガられるよりも、
不調の阿部に打ったほうが悪いことにならないとの判断だったのだろうか?
次局親番を迎えた阿部は配牌からドラがアンコで、手なりでまとめ即リーチ。
藤中から追っかけが入るも、阿部が4000オールでそのままトップをとり、
マイナスも20程度で抑えた。
さきほどの河野の判断だが、多井の実力、爆発力は確かに脅威であり、
気持ちはわかるのだが、
やはりトータルトップの阿部には辛く打つ選択をしたほうが良かったように思う。
今節は阿部の状態が悪く背中を捉えるチャンスだっただけにもったいなく感じた。
6節を終わり阿部の優位は変わらない状況だが、
次節以降、他3者がいかに阿部を崩していくのか、そこに注目したい。
文責:寿乃田源人
RMUリーグ後半戦成績(第6節終了時)
|
選手名 |
合計 |
5節迄 |
第6節 |
1 |
阿部孝則 |
174.0 |
194.6 |
▲20.6 |
2 |
河野高志 |
29.2 |
32.6 |
▲3.4 |
3 |
多井隆晴 |
28.4 |
▲24.3 |
52.7 |
4 |
藤中慎一郎 |
▲242.6 |
▲213.9 |
▲28.7 |
|