RMUリーグ第8節 |
RMUリーグ第8節が行われた。 土田浩翔 +135.6 阿部孝則 +91.7 多井隆晴 +0.2 河野高志 ▲74.3 河野の体調は本当に悪そうだ。これで今日戦えるのかと心配してしまうが、そこはプロの打ち手。 1回戦
並びは親から阿部、土田、河野、多井 東1局 ドラ まずは今日1日を占う東1局全員の配牌をご覧いただこう。 東家 阿部 親が字牌5種と少し遅くなりそうだ。子の3人はほぼ横一線と言ったところか。 さて、5巡目ツモがきいてきた河野。をツモ切る。 そのTを阿部がポン。
ダブとはいえこれは少しきびしい形である。しかし、配牌からツモもきかず、動いたほうが良いと判断したのだろう。 だが、8巡目に河野がピンフのみをツモアガる。 ツモ 親がダブ東を鳴いており、ドラが見えていない状態。やはり、ダマテンだろう。 東2局は、河野が軽く捌いて、阿部から2,000点を出アガる。 ここまで2局を見る限りでは、河野の調子が良さそうだ。体調の悪さを感じさせない。次の親番は注目である。 東3局 ドラ 配牌もツモも良かった河野が、7巡目にこのイーシャンテン。
どちらが入ってもアガリそうな感じは受けた。 11巡目にが入り、リーチ。 しかし、なかなかツモることができない。は次々と脇に流れてしまい、流局となってしまう。 東3局1本場 ドラ 麻雀というものは、ああいう空振りの後は親が落ちるケースは少なくない。 多井が4巡目テンパイ ツモ しかし、直前に土田にを切られている。リーチも考えたかもしれないがが、少考後、打とした。
ドラがトイツのイーシャンテン。現物はのみ。結果論だが、一発で出た可能性は高い。 すぐにが入り、ペン待ちで、河野がリーチをする。 アガリ逃しとは言い難いが、多井としては雰囲気はあまり良くない。現物のを打つ。
打った多井もびっくりしていた様子。テンパイ気配を全く感じなかったのだろう。 東4局、南1局と全員ノーテン。 南2局は、チートイツをはった多井のテンパイ打牌を捉え、阿部がアガる。 ロン ドラ 小場だけにこの3900点はなかなか大きい。 南3局 ドラ まず土田が仕掛ける。 親の河野も仕掛ける。 二人ともホンイツのみ。やはり小場だと認識させられる。 先にテンパイがはいったのは、土田。
その後、土田がツモ切ったを鳴き、河野にもテンパイがはいる。
このとき、多井、阿部ともにイーシャンテン。 多井 阿部 河野のテンパイと同巡、多井にが入り、勝負しての親の現物待ちカン。 南4局 ドラ 1回戦オーラスを迎えて4人の点数は次の通り 阿部 25600点 トップ目の河野がこの形から2枚目のをポン。
ドラがトイツとはいえかなり厳しい形である。チートイツを狙ったほうが良いのではないのかと思っていたが、河野は「2000点差のトップ目だから、何らかのアクションを起こして全員ノーテン狙いだった。」とのこと。 しかし、この作戦は実らず、土田が河野から2000点をアガる。 ロン 1回戦は調子の良かった河野を抑えて土田がトップを取った。 1回戦結果
2回戦
並びは親から土田、河野、多井、阿部 1回戦はトータルトップの土田にトップをとられてしまったが、他の3人からしてみればこれ以上土田にトップをとられるわけにはいかない。 東1局 ドラ 北家の阿部が仕掛ける。をポンして、ホンイツのイーシャンテン。次巡カンテンパイ。
しかし、阿部はアガれず、親の土田がうまく打ち回し、二人テンパイ。 東1局 1本場 ドラ 西家の多井がうまくまとめ、サンショクドラ1テンパイ。
マンズの場況はあまり良くは無いが、アガれそうな感じは受けた。
567のサンショクのイーシャンテン。 東2局 ドラ 6巡目親の河野の手牌 ツモ をツモ切ろうとするが、何か感じたのか、ここで打とする。
このテンパイになる人はそういないだろう。多くの人がをツモ切ってしまいそうである。 河野、土田の二人テンパイ、多井の一人テンパイと続き、 東3局 3本場 供託1000点 ドラ 南家の阿部が9巡目にテンパイが入る。 ツモ 絶好の牌だけにリーチといく。 東4局ドラ 阿部の親番。
同巡に阿部が切った現物のを土田がチー。バックのイーシャンテン。
この動きにより、多井がツモっていたはずのが阿部に流れる。 南1,2局は、阿部が300.500、5200と連続でアガる。 南3局 ドラ 親の多井の配牌。
第1打は、。ピンズのホンイツ狙いである。
イーシャンテンとはいえ、きびしい形である。ドラ表示牌のペン、ペンカンとかなりのネックが残っている。手こずりそうだなと思って見ていると、上家の河野がを切る。 河野はこのときチートイツのイーシャンテン。しかし、この打牌は、甘くはないだろうか。 ツモ 南3局 1本場は阿部が流し、オーラスを迎える。 この時点での4者の点数は 土田 19000 オーラス ドラ 親の阿部の配牌
ツモがと縦の雰囲気。この時点でチートイツのイーシャンテンとなる。
12巡目、ソウズのチンイツに向かっている土田、をツモ切る。
土田のを見逃したのである。これには少し疑問である。 阿部はを鳴いた後、をひき、テンパイ。
は出る牌ではないが、は場に1枚切れ、誰もが掴んだら出そうではあった。 オーラス1本場は多井が仕掛けて、テンパイ。阿部も追いついてリーチを打つが、多井がツモってトップを守る。 ツモ ドラ この手牌イーシャンテン時にトイトイにいかず、リャンメン固定している。 ツモ アガリトップ条件でトイトイにする必要はない。をツモ切る人は多いのではないだろうか。 ツモ やはり、トイトイの手はトイトイなのだろうか。麻雀の難しさ、不思議さを感じた。 2回戦結果 3回戦
並びは親から土田、多井、河野、阿部 東1局は全員ノーテン 東2局 1本場 ドラ 親の多井が5巡目にをチー。
多井にしては珍しい気がする。ドラがTだけに軽く捌いた方が良いと判断したのだろうか。 結果多井が500オールをアガる。 ツモ 東2局 2本場 ドラ 多井の手牌 ツモ が切られすぎていることもあり、打。 東2局3本場は河野が多井から、2000点をアガり、親を落とす。 東3局は全員ノーテン。 東4局1本場 ドラ ここまで我慢してきた親の阿部に手が入る。
高めのはもう無いが、十分の4メンチャン。 しかし、これ以降ツモ切りが続いてしまう。
タンヤオサンアンコのテンパイ。 次局は阿部が流局間際に役なしカンチャンをツモり、500オール。 ツモ こういうアガリは阿部らしい。 東4局 3本場 ドラ この局は土田が見せる。 土田の配牌
お世辞にも良いとはいえない。しかし、ツモは良好。9巡目にテンパイを果たす。
2巡後、をツモる。だが、アガらずののトイツ落とし。次巡を引き、テンパイ。
すぐに親の阿部がをつかみ、8000をアガる。 大抵の打ち手はでアガってしまうだろう。私もそうである。 「はこのハンチャンのアヤ牌。をツモったら、アガらずにを落とそうと思っていた。」 南1局はドラのがばらけ、全員ノーテン。 南2局1本場 ドラ 土田が止まらない。 ツモ ヤオチューハイ同士のシャンポンリーチ。土田らしい。なかなかこの形でリーチは打ちづらい。 このリーチに反応したのが親の多井。宣言パイのをチー。
そして、現物のを打つ。この鳴きも多井らしくない。普段の多井ならノータイムで山に手を その後、さらに土田からを鳴き、フリテンのテンパイ。 しかし、土田が15巡目にをツモる。ウラドラも乗り、3000、6000となる。 ツモ ドラ ウラドラ 結果的に多井の鳴きによってツモったようだが、実はこの待ち、この時点でまだ山に3枚も このアガりで土田の点数は5万点を超えた。 南3局 ドラ この局は4人の手牌がぶつかり合う。
またしてもタンヤオサンアンコ。今日3度目のテンパイ。こんな手が日に3度も入るなんてこの 南家の阿部はこのときイーシャンテン。
河野のアタリ牌であるをアンコ使い。手牌の形上、出る可能性はあるが、阿部は切らないであろう。
鳴くか、鳴かないかは意見が分かれそうだが、土田は動いた。 この鳴きによって阿部にテンパイが入る。 ツモ そう、河野のアガリ牌が阿部に流れたのだ。ラス牌が自分のツモ筋にいる河野もすごいが、二度も大物手を食い下げる土田にはもっと驚かされる。 阿部は打のダマテンを選択。 同巡、土田もテンパイ。 ツモ 次巡さらに場が動き出す。 純カラテンパイだった河野がをツモる。 ツモ スーアンコテンパイ。普段ならドラのを打ちたいところだが、土田の仕掛けにドラは打ちづらい。 そこに多井がリーチと割って入る。
の場況はよい。山に4枚生きている。1巡ダマでいたが、思い切ったようだ。 この局も土田が制した。 オーラス 3回戦結果 このハンチャンも麻雀の不思議さを垣間見た。 4回戦
並びは河野、阿部、多井、土田 東1局 ドラ テンパイ一番のりは親の河野。先制リーチ
これに対抗するのは北家の土田。
次巡にドラのをひく。を打ってのタンキに取る。親は2巡目にをツモ切っているので、待ちは濃厚である。次に通ってないをツモる。 東1局 1本場 ドラ この局は全員がすぐにイーシャンテンとなるが、テンパイまでの時間が長かった。
同巡、土田がチーテンを入れる。
しかし、この鳴きでずっとくすぶっていた阿部にテンパイが入ってしまう。
これに多井が飛び込んでしまう。次巡を掴み、高目でマンガンの放銃となる。 鳴きで流れてきた牌は危険ということを改めて感じた。 東2局 ドラ 多井の配牌
この配牌を見た感じではチートイツが濃厚であるが、上手く横に伸ばし、ツモアガった。 ツモ 高めでハネマンとなる。 マンガン放銃後にすぐそれを取り返す。やはりこういう打ち手は強い。 東2局終了時 土田以外が大きな手をアガり、三つ巴の戦い。 ここからは一転、繊細な勝負となる。 東3局 河野が阿部に1000 東4局 多井が300、500 南1局 阿部の一人テンパイ 南2局 土田の400、700 南3局 阿部が河野に1000 あっという間にオーラスを迎える。 ここまで我慢してきた親の土田。なんとか粘りを見せたい。 ドラ しかし、このハンチャン土田に流れはなかった。
4回戦結果 第8節終了時 今日一日の結果では微差だが、河野の一人浮きであった。なかなか流れには乗りきれなかったが、終始粘りを見せ、ラスを引かない安定した麻雀を打っていた。その点土田や多井は、トップは取ったものの安定感という点では欠けていた気がする。阿部は今日一日我慢の麻雀が続いていた。 (文中敬称略 文責・宮本 卓)
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