Rリーグレポート

R1リーグ 前期(1節/2節/3節/4節/5節) 後期(1節/2節/3節/4節/5節
R2リーグ 前期(1節/2節/3節/4節/5節) 後期(1節/2節/3節/4節/5節
R3リーグ 前期(1節/2節/3節/4節/5節) 後期(1節/2節/3節/4節/5節


R2のリーグレポートを小林景悟がお送りします。

___

「点棒貸してください」
会場の誰よりも先にこれを発声したのは自分だった。

借りる点棒に利子はない。残り3回でマイナスを返済して、プラマイゼロで帰ろう。都合よく思い直してまた配牌を取る。

ちなみに放銃したのは親番の平に対してと、同じく親番だった渡辺太郎へ。

平には仕掛けたタンヤオドラ3の12000に突き刺さった。見落としがあったわけではないので、手牌読み、押し引きバランスの実力そのものと思って復習しよう。何度こんな復習をしたかわからないしこれからもするだろう。似た過ちをしなくなったら人生はもっと簡単になっている。

「初戦はツキの具合いがわからないから、迷ったらとりあえず押してみろ」。

昔、先輩から習ったこんなアドバイスを守っているわけじゃないけれど、最初は押し気味になってしまう。参加したくなってしまう自分を抑えられない。むしろ、その押した結果を元にその後の指針を決めるようなところもある。

まだ親番が一周もしていないというのに点箱がみるみるうちに寂しくなって、気がつくと立会人を呼ばなくてはいけなくなった。やれやれ。僕は頭を振った(実際にはそんな気分になった)。まずは次のチャンスメイクを考えよう。 今は押すときじゃない。物事のタイミングを間違えるとろくなことにならないと、 僕は競技麻雀というものを5年もやって、うすうす気がつきはじめていた。

太郎に我が子のように大切な残りの点棒を献上しなおかつそれでも支払いに足りなかったとき(つまり点棒を借りたとき)は、自分が先制リーチでこんな形。

ドラ

4巡目にドラをリリースして万全の構え。上家の太郎が早めにと払い、下家の月島が初手に打と自分の待ちは視界良好。

平に放銃した痛手を取り戻すチャンスと息巻いていたら、太郎がすぐに追っかけてくる。しかもなんだかいつもよりテンションが高い。僕はもう裏ドラをめくりたくて仕方がなかったけれど、数秒後にそんな僕を待っていたのは本来は僕のものであるはずの裏ドラを勝手に、そう勝手に人より早くめくり、それが自身に一枚も乗っていないことに若干不満そうな顔をしながら親満の申告をする太郎の声だった。

太郎の手牌。
ドラ 裏ドラ

僕が一発キャッチしたのは自分がアタマにしている。裏ドラが乗らなくてよかったとプラス思考で切り替える。ずっと後ろに気配を感じていたので、そこに立会人の阿部プロがいてくれると思って振り向くとそこにいたのは別卓で抜け番になっている湯澤選手。長身でポールスミスのスーツが映える彼だけど、いま用事があるのは彼じゃなく点棒を持って駆けつけてくれる阿部さんなんだ。やむなし、やはりここはあれを口にしなければならないかと思って、タイミング悪く一番遠いところにいた阿部プロに向かって冒頭の言葉をできるだけ明瞭に発した。

遅ればせながら今回の対戦相手を記すと、白石、月島、平、渡辺太郎。月島と平はリーグ戦では初対戦で楽しみだった。月島はそのシャープな風貌の印象のまま卓上でたくみに仕掛け、ときに重たいリーチで効果的な攻めを繰り返し卓内トップで試合を終え、なおかつ試合後の納会の席では疲労困憊で気の利いた一言も言えない僕に比べて彼は周囲に軽快なトークと優しい気配りを見せて、終始さわやかに帰っていった。

白石は昔から知っているけれど、久しぶりに打つとさらに手強くなっていて、リーチも仕掛けもいつも彼の言う「RMUの血の通った」アガリへの精度の高いそれそのものだった。何も変わっていないのは自分だけと自嘲して終わらせずにちゃんとその日のうちに復習ができるようになったことだけが僕の変化(進化しているかはわからない)だろう。

2回戦以降は、なんとか1回戦の失点を取り戻すアガリができて1,2,3着で終了。終わってみると親満一発分の▲12pと少しという結果だった。

「何年も同じリーグにいて、どうして昇級できないの?」。こんな質問を近しい人にされた。
「さあ、考え方次第かな。麻雀牌を並べることは誰にでもできる。 ただ、現代競技麻雀プレーヤーに求められていることはそれだけじゃないんだ。番組放送に出演したり、その裏方をやったり、SNSでの告知も大事だよね。要するに周囲が想像する以上のタスクやプレッシャーの中で、麻雀そのものの結果も求められるんだ。わかるかい。」
「でも、中村さんだって運営やりながら昇級してR1で優勝もしてるし、他の団体でタイトル戦も勝ち上がったりしているじゃない」
「ぐぬぬ」。


2014R2リーグ後期(上位3名昇級、下位3名降級)
順位 選手名 合計
第1節
第2節
第3節
第4節
第5節
1 nowprinting
月島光
(大阪府)
59.3 59.3        
2 安達瑠理華
安達瑠理華
(北海道)
50.7 50.7        
3 小室貴洋
小室貴洋
(愛知県)
49.9 49.9        
4 梁瀬健太郎
梁瀬健太郎
(長崎県)
48.1 48.1        
5 江原翔
江原翔
(北海道)
44.5 44.5        
6 渡辺太郎
渡辺太郎
(東京都)
36.8 36.8        
7 白田みお
白田みお
(千葉県)
21.6 21.6        
8 白石温郎
白石温郎
(福岡県)
1.4 1.4        
9 小林景悟
小林景悟
(東京都)
▲12.4 ▲12.4        
10 野村祐三
野村祐三
(神奈川県)
▲20.0 ▲20.0        
11 山田田
山田田
(福岡県)
▲21.7 ▲21.7        
12 湯澤栄鎮
湯澤栄鎮
(千葉県)
▲30.2 ▲30.2        
13 伊藤太
伊藤太
(神奈川県)
▲54.5 ▲54.5        
15 大仲勇樹
大仲勇樹
(東京都)
▲89.4 ▲89.4        



次回のリーグ戦は、1試合目をとにかく大事に、ディフェンシブに入ろうと思います。たぶんそれくらいがちょうどいいと思っています。ちなみに太郎君はいつもクールで謙虚な人なので、文中の表現はもちろん演出です(笑)



小林景吾
文中敬称略、文責 小林景悟

R1リーグ 前期(1節/2節/3節/4節/5節) 後期(1節/2節/3節/4節/5節
R2リーグ 前期(1節/2節/3節/4節/5節) 後期(1節/2節/3節/4節/5節
R3リーグ 前期(1節/2節/3節/4節/5節) 後期(1節/2節/3節/4節/5節





Copyright(c) Real Mahjong Unit. All Right Reserved.