Rリーグレポート

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2011前期R1リーグ第3節レポート

まとわりつくような湿気と、燦々と照りつける太陽。
今年も日本の夏がやってきた。

6月25日土曜日。絶好の麻雀日和である。
外に出たくないからだ。(笑)

JR飯田橋駅を出て、神楽坂をてっぺんまで上ったところに、僕達の戦場はある。
ライセンスSの背中に憧れ、日々研鑽に励む男達が集まる場所「ばかんす」。
遠慮なく照りつける太陽にも負けないぐらい、熱い闘牌が繰り広げられる。

この日の僕の同卓者を紹介しよう。
今日は僕以外全員ライセンスプロだ。

◆鈴木智憲 「デュアルコア」
腰が重く、重厚な手作りをする選手。
毎回きっちりとツモアガれる待ちでリーチを打つ。
手数は少ないが、押した局はきっちりアガっている印象。

◆江澤陽一 「レベルE」
手数も多いし、攻撃力の非常に高い選手。
前がかりな雀風ゆえに、押しすぎと見られることもあるのかもしれないが、
見てる人にはわからない勝負感覚があるのだろう。
2010年度オープンリーグ優勝など、
しっかりと実績を出していることが、それを裏付けている。

◆山下健治 「不動心」
手数は多く打点も高い、典型的なハードパンチャー。
その攻撃力で、第7回日本オープンをも手中に収めた。
しかしR1ではまだ思うように結果が出ず、苦しんでいるようだ。

この3人に僕(白石)を加えて、半荘4回を戦う。

僕を含め3人が攻撃型のこの卓。
殴り合いの展開になったら、腰の重たい鈴木には少し不利か。
逆にうまく重たい展開を演出できれば、読みに勝る鈴木の場になるか。
そんな印象である。

ここ最近、僕は対局時に必ず意識していることがある。
「点棒状況や条件に惑わされることなく、その局面で一番正しい選択をする」
たとえ満貫ツモでトップでも、
ときには歯を食いしばってダマテンにしなければならない2600がある。


一回戦。
親番で加点に成功した山下を、残り3人が追う構図となった東3局。

鈴木の親番で、まずは僕が仕掛けた。

  ポン  ドラ

一枚目のを仕掛けて、この手牌。
が上家鈴木の現物で、も悪い待ちではない。

ここに、上家鈴木がをリリース。
これを叩けば親の鈴木と1対1になるのはわかっているが、叩けばこちらも勝負手。
叩いて打。次巡首尾よくを引き、腹をくくった。

当然このは脇からは出るわけもなく、僕もそんなこと期待しちゃいない。
僕のツモ切りと鈴木の押した牌によって、
僕の待ちは徐々にソーズの上が濃厚といった場況になった。

この時点で僕に通ってないソーズの上は
鈴木が少考した後、を切ってリーチに来た。
これを通されてしまっては具合が悪いが、僕はもうすでに腹はくくっているのだ。
リーチをしているつもりで、アガリ牌以外は全て叩き切る。

程なくして僕がツモ切ったに、鈴木の手牌が倒された。

  ドラ ウラ

12000点の献上。
僕の現物の待ちだが、リーチに来ている。
を押したのも、リーチに来たのも、鈴木にしては珍しいかなりアグレッシブな選択
だ。
自分が切ったを蛮勇だとは思わない。
鈴木がを押すという勝負を成功させたご褒美に思えた。

これをきっかけに鈴木は着々と加点し、ダントツに躍り出た。
結果的に、このリードを守った鈴木が大きなトップ。
僕はと言うと、この放銃が一番の痛手となり、△42.1の大きなラス。

結局のところ、技術的にも勝負感覚的にも、
鈴木のほうが何枚も上手だったということかな・・・。
合間の休憩時間では、そんな事を考えていた。
まるで他人事だ。

冷静に自分の事を捉えられる日は、悪くない。
次の半荘には、その前までの出来事をリセットできる。

焦ることも気負うこともなく、2回戦3回戦は共に配原越えの3着と2着とまとまった。

迎えた4回戦。
トップを取ればサイクルヒット。
だが、そんなことは別に意識していない。
何着であっても、僕は僕の選べる一番正しい事をするだけだ。

4回戦が始まる。
東場にして鈴木が60000点オーバーと絶好調。
追う3人だが、僕だけは無傷で配原近くにいた。

南2局、僕の親番。

  ドラ

この役無しのテンパイに早々とたどり着いた。
に自信があるわけでもなく、リーチは打たない。

この手をダマテンにするのは、手変わって本手となる事を期待しているから。
出アガリが利かなければ最終形でもないこの牌姿は、
テンパイというよりは0.5シャンテンといったところか。

手変わらずに足踏みしている僕を尻目に、
段々中張牌の溢れ出した上家の江澤が、形上僕の当たり牌となるを放った。

僕に役があれば当たり牌となっているわけで、このは十分に強い打牌。
まわりも押しているので、このを押した江澤はテンパイと読まなければいけなかっ
ただろう。

次巡を引かされた僕は、0.5シャンテンながら、
テンパイ維持の為にこのをツモ切ってしまう。
これが江澤のダマテンにクリーンヒットする。



手痛い8000点の放銃。

確かに江澤はリーチを多用する打ち手だが、
その江澤がダマテンにしていたらほとんどの場合打点が高い。
気が緩んだ。
魔が差した。
そんなことではない。
単純に自分の雀力の低さが露呈された放銃だった。


これで江澤と僕の並びが変わってしまった。
2番手の江澤とは2500点差の3番手。
ラス目の山下とは8000点差ほどで僕のほうが上のようである。

南3局 山下の親番。

江澤と鈴木はちょっと遠そうだ。
親番の山下だけがやる気の見せる河を映す中、先にテンパイを入れたのは僕だった。

   ドラ

江澤の河に、山下の河に
ドラ色だけあって、ピンズの場況が良いとはお世辞にも言えない。

だが、僕の選択はリーチだった。

次のオーラス、親番はダントツの鈴木。
子方のリーチに臆することなく、まっすぐにポイントを上乗せしに来るだろう。
その状況で着順を争う状況になると、流石に少し分が悪い。
ここはラス前で頭一つ抜け出して、
オーラスに江澤に条件を押し付けたほうが楽に戦えるだろう。
仮に山下と二人テンパイになっても、その瞬間に江澤より上に行くので、
一本場でアガる手はもう少し安くても済むか。

多少悪くてもリーチを打ったほうが理に勝ると思ったが、
数巡後追いついた山下に7700の放銃。
これが響いてラスになってしまった。

これは自分でも疑問手だったので、
あとから多井プロに質問に行ったところ、次のような解説が返ってきた。

「俺ならダマテンにするよ。
リーチにいってツモアガれる場況じゃないし、親の山下がもう危ない。
智憲(鈴木)がもういく気が無いから、
親の山下がテンパイしたときに現物を抜いてくれるかもしれない。
それに、ほとんどの人が勘違いしてるけど、競技麻雀のダマ3飜って高いよ。」

オーラスも2着を目指せる手は入ったが、あっさりと江澤にアガられる。
2局連続で自分から転げ落ちるような選択をしたら、当然のラスか。

経験と雀力の足りない僕を、ライセンスプロがきっちり咎めた結果となった。

敗けた日は、下を向いて帰る。
敗けた理由、悔しさ、自分の弱さ。
全て目を逸らさずに、家に持って帰ることにしている。

勝った日も敗けた日もステップとしなければ、
僕らの目指す背中には到底追いつけないだろうから。


文責 白石温郎
文中敬称略

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